参院選買収事件 不起訴の議員ら40人を検審に申し立て
東郷隆
2019年7月の参院選広島選挙区をめぐり、元法相の河井克行被告(58)と妻で前参院議員の案里氏(47)から現金を受け取ったとされる100人を東京地検が不起訴とした処分を不服として、広島県の市民団体が15日、東京第六検察審査会に審査を申し立てたと明らかにした。対象は当時首長や県議、市町議だった40人。申立書は11日付で、審査会側から受理の連絡を受けたという。
申し立てたのは「地方議会をただす会」。同会は昨年8月と今年2月、河井夫妻から10万~200万円を受け取ったとされる40人を公職選挙法違反(被買収)の疑いで告発したが、今月6日、東京地検は不起訴処分とした。15日に会見した藤岡圭二会長(78)=広島市=は「理由のつかない現金を受け取った政治家の責任は重く、不起訴は納得できない。審査会には公平で公正な判断をしてほしい」と話した。
これとは別に、全100人を告発した市民団体「河井疑惑をただす会」も近く検審に審査を申し立てる方針を示している。