タレント山口美江さん“孤独死”…51歳、「しば漬け」CMで人気

2012.03.09


報道からバラエティーまで幅広く活躍した山口美江さん=1989年9月【拡大】

 元祖バイリンギャルとして人気を呼んだ元キャスターでタレントの山口美江さんが7日、心不全のため横浜市内の自宅で亡くなっていたことが9日分かった。51歳だった。今年2月から体調を崩していたという。芸能界の一線を退いてからは父親の介護に追われ、看取った後も独り暮らしだった。葬儀・告別式は未定。

 山口さんの“孤独死”がわかったのは8日午前。所属事務所代表の高山尚之氏は本紙の取材に、「ここ数日、連絡が取れないので、独り暮らしをしている自宅を親族が訪ねたところ、倒れているのを見つけ警察に連絡しました。今年2月に本人から体調が悪いと連絡があって通院していた。突然のことでびっくりしている」と話している。

 山口さんはめまいや動悸を訴えて病院で検査を受けたが、当時は病名が分からなかったといい、通院治療しながら講演活動などの仕事をセーブ。病状が急変したようだ。

 神奈川県警山手署では、事件性はなく、自殺ではないとしている。

 山口さんは1960年、横浜市出身。上智大学外国語学部卒業後、外資系企業に勤務。英語、仏語に堪能で、通訳を経て、テレビ朝日の「CNNヘッドライン」のニュースキャスターとしてデビューした。

 知名度を上げたのは、1987年に放送されたフジッコ・漬物百選のCM。知的なバイリンガルキャスターとして知られていた山口さんが「しば漬け食べたい」とつぶやくせりふが流行語となり、しば漬けもブームを呼ぶなど社会現象になった。知的美人タレントとして各局の情報番組、バラエティーやドラマにも相次いで出演。

 お笑いタレントの渡辺正行(56)や歌手の布施明(64)との熱愛が伝えられ“恋多き女”と言われたが、ファザコンを自認し、生涯独身だった。

 96年には芸能界を突如、引退。後に、父親がアルツハイマー病にかかり、その介護のためだったことを明かした。10代のころに母を白血病で亡くしており、たった1人の家族として父の介護を引き受け、その父親を06年に看取った。

 昨年まで横浜・中華街で輸入雑貨店「グリーンハウス」を経営。介護の体験を講演やトークショーで語るなどタレント活動を再開していた。

 

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