「新しいモノを創ったりプロデュースするのが昔から好きで。今はまだ詳しい話ができないんですけど、大掛かりなプランが控えています」
1990年代後半のAV業界だけでなく、数多くのバラエティー番組や一般映画などマルチに活躍した夢野まりあ。歩くフェロモンボンバーぶりは健在だ。
「引退は一度もしてないんです。作品リリースも途切れてません。まあ、以前の事務所から芸能活動を邪魔されたことはありましたけど」
デビュー当初から、その活動は、波瀾万丈の気配が濃厚だった。
「AV女優になろうなんて気はゼロでしたから。いきなりメーカーの会議室に何も知らされずに連れて行かれて。そこで初めて(どうやら私はAV女優をやるということになっているんだ)と悟ったんです」
本来なら拒絶し、その場で揉めるはずなのだが。
「聞いてません! ドン! と机を叩いて帰るところですよね。でも、直感的に『よろしくお願いします』と挨拶して。騙して連れてきた事務所の連中が驚いた顔してましたから」
人気は爆発し作品も激売れするが、案の定、事務所からギャラが支払われない事態となる。
「ありえないほどの騙されっぷりで(笑)。未払いのギャラを払ってくれるまでは仕事をしない、と事務所には言っているんです。でも撮影の朝、わかってるのに持たなくていい責任感で現場に行く。1円ももらえないのがわかっているのに手が抜けない。これはエロに対する美学ですね」
これまで4度、本人曰く『持ち逃げドロン』経験があると語る。
「騙されるのは、もう何年か前に飽きたので辞めました。最後に返ってこないのをわかっていながらお金貸して。自分に呆れながらも、あれはそういう自分に決別する儀式みたいなものかな」
バラエティー番組でダウンタウンの浜田雅功に放送コードを超える強烈なセクハラを受けたという伝説もあるが…。
「あれはネット上で誰かが作った嘘ですね。あくまで台本に従ってやってますから。そういうキャラと設定なだけで、素顔の浜田さんは素晴らしい方でしたよ」
普通なら業界に恨みを持っているところだと思うが?
「AVで失ったものは何もないの。こういう話ができるのも業界を辞めなかったから。自分に呆れつつも、いい出会いもたくさんあった15年でした。器用だけど超不器用なんですね、私」
究極のお人好し。だから、アナタは魅力的なのかもしれない。
■夢野まりあ(ゆめの・まりあ) 東京都出身、34歳。155センチ、B120・W65・H88。1998年、「ワイルド爆乳」(hmp)でAVデビュー。その爆乳でAV業界を席巻。その後、バラエティー番組や一般映画にも進出。映画「デビルマン」「スクールデイズ」などに出演するなど多方面で活躍し、デビュー15年の現在も熟女系作品のリリースが続いている稀有な存在。ブログは『夢野まりあのブログ』。