CAPCOM
ロックマン ゼロ コレクション
開発者メッセージ
プロデューサー
堀之内 健

画像:プロデューサー 堀之内 健こんにちは、カプコンのホリケン☆です!

いろいろお待たせしましたが、
やっと『ロックマン ゼロ コレクション』を皆さんの元に
お届けできるようになりました!


シリーズ終了から数年経ちますが、
今だに続編を望むファンの皆さんの意見なども多く、
そんな熱い気持ちに応えてZERO COLLECTIONを制作してみました!

ボクも久しぶりにプレイしましたが、ZEROのアクションや
世界観のカッコ良さは今も色褪せないと思います!


今回は、4作まとめてお買い得のプライスで発売しますので、
ゼロシリーズやったことない人も、
昔にハマって久しぶりに遊ぶ人も、
ZEROのCOOLなアクションを楽しんでください!

これを機会にまた続編が出せれば嬉しいなぁ…なんて思っています。

これからもロックマンシリーズを宜しくお願いします♪

企画担当
伊藤 良太

ゼロ1のときに苦労したのは、ゲームボーイアドバンスの小さな画面の中で
ゼロの多彩でスピーディーなアクションをどう組み立てていくかという部分です。

特にゼロの場合は、バスターによる遠隔攻撃とセイバーによる近接攻撃がいつでも使い分けられるので、
過去のロックマンシリーズよりも敵のアルゴリズムや武器の攻撃力などの調整が大変でした。

企画セクションはディレクターを含めても人数が少ないので常に仕事が山積みの状態だった気がします。
開発も終盤になると、家に帰らない日々が何週も続いて衣食住の全てを会社で済ませていましたね。
当時は会社の向かいにコンビニ、徒歩5分の距離に銭湯があったので、生活に支障もなかったですし、
あれはあれで楽しかったと思います。
おそらく辛いこともいっぱいあったのでしょうけどほとんど記憶から消えているみたいです。(笑)

キャラクター担当
鈴木 雅也

ロックマンゼロ、1作目の発売から8年も経つんですねぇ…
私は企画立案には、ほぼ関わっていなかった(ゲーム制作中の口出しはさんざんしましたけど)のですが、
制作に関わり出した頃からでも、結構色々変更はありました。
プレイヤーのドットも中山さんのデザインと擦り合わせながら煮詰めていったので、
頭のデザインや足のデザインがちょこちょこと変わっていったり、すごく手探りで作っていたなぁと。
試行錯誤の甲斐あって、良いバランスに落ち着きましたがアクションパターンを作りながらの調整だったので、
後で全部のパターンの整合性取っていくのにまた一苦労したなぁと。

基本の擦り合わせの時には稲船さんに直接ドットをいじって頂いたりもしました。
当時の未熟さに、恥ずかしいばかりですが(苦笑)今では良い思い出、ですねぇ。

実は今回の移植も関わっているので、全タイトルの制作時の面白かった事、
辛かった事を思い出しながら移植作業をやっていたのですが、当時、未熟ながらも
苦労しながら一生懸命作ったから、今こうして「ロックマンゼロコレクション」として
もう一度皆さんにお届けできるのだなぁと思うと、感慨深いものが有ります。

背景担当
本田 東

ゲームシステムやゼロの記憶に絡むストーリーとも同期して、
荒廃した自然や衰退した科学力がシリーズを通して復興していく表現というのは
当初狙っていたものではないのですが、制作の指針として分かり易く、
新人も多かった現場としては足掛かりとなる材料にもなって、
他にないユニークな試みとして楽しみながら制作出来ました。
それら些細なメッセージに気付いてくれたシリーズファンの方も多く、
とても嬉しかった事を覚えています。

サウンド担当
山田 一法

もう8年の月日が流れました。本当に時が経つのは速い。ロックマンゼロは私のキャリアにおいて、欠かすことの出来ない一作にまで成長しています。8年も付き合っているのだから、当たり前か…。

最初は企画物に関わるような感覚でした。2作目があるなんて思っていなかった。だって、ゼロが主人公なのに「ロックマン」って(笑)仕事を始めて、津田さんの企画や中山さんの絵を見て、頭の中であっという間に音が出来上がっていった様な憶えがあります。なので、やはり一作目には思い入れがあります。その後、長く使われることになる効果音や曲など、ロックマンゼロの世界観を形作っているのは「1」です。「2」以降、割と自由にできたのも、「1」で作った基礎があったからだと思います。

今だから言えるネタとしては、最初、ボイスは携帯機だから要らないと言われ、予算が付かなかったのですが、會津くんと相談して無理して入れることにしました。あとは、事務所と直談判(笑)入れて良かったと思うし、今、見ても最高の布陣が組めたと思っています。あともう一つ。エックス様の声は風間勇刀くんです。永遠に黙ってようかと思ったけど、言ってしまった…(笑)

自分で作った、想い出深い曲もたくさんです。「Area of Zero」「Crash」「Resistance」「Departure」「Awakening Will」「Break Out」「Cold Smile」「Trail on Powdery Snow」「Cannon Ball」「I,0 Your Fellow」「Everlasting Red」「Caravan」「Ciel d'aube」…挙げればきりがない。ロックマンゼロにめぐりあえたから、これらの曲も生まれることが出来たと思うと、とても感慨深いです。

 是非、昔、遊んでいた人も、まだ遊んだことない人も、『ロックマン ゼロ コレクション』をよろしくお願いいたします。曲を気に入ったら、CDも聴いてくださいね。是非、友達にも宣伝して下さい!(笑)そして、ロックマンゼロは伝説となる。

プログラム(プロデュース兼任) 担当
會津 卓也

ロックマンゼロが誕生するキッカケは、カプコンを飛び出して4年経った頃に、津田(ロックマンX2、X3、ロックマン7などを手がけたプランナ)が、「ロックマンを作りたい!」と言い始めた事です。「じゃぁなんでカプコン辞めたのよ」という話になるのが普通なのですが、TGSで稲船さんを捕まえて、「ロックマン作らせてほしい!」と言ったら、稲船さんはニッコリと、「じゃ、企画持って来てよ。」と返答してくれたのが始まりでした。

開発が始まってからも紆余曲折がありました。当事、ロックマンXのプロデュースから離れていた稲船さんは、Xの正当なる後継シリーズとして、ロックマンゼロを売っていくと言ってくれました。それにすごく感動して、寝食を忘れてプログラムした思い出があります。正当なる後継シリーズといっても、Xシリーズが平行して開発されていたので、ボスのネタがXの新作と被って変更を余儀なくされたり、X5から繋がるように考えていた設定も、X6が出た時点で辻褄が合わなくなったりと色々変更がありました。結局は、整合性にはこだわらない方向性で開発を進めていく事になりましたが、ゼロ1のラスボスが(本物の)Xだと言うのは、コピーに変更する事にしました。それが、β版の1週間前くらいだったので、かなり焦りましたね。

ゼロの開発は過酷ではあったけれど、楽しい思い出がたくさんあります。一緒にプログラムしたスタッフは皆優秀だったし、グラフィックデザイナもほぼ全員がカプコン出身者だったので意思の疎通が容易でした。サウンドの山田は、気難しい男ですがこだわりは人一倍で、良く言い合いになったものです。企画は伊藤が頑張ってくれたのですが、開発の後半になると人手が足らなくなるのが常でした。そんな時に、カプコンから河野さんが応援に来てくれたのは頼もしかったです。河野さんには、新人の時「ブレス オブ ファイアⅡ」で大変お世話になった先輩なのですが、会社が分かれてもお世話になってしまいました。何とも不甲斐ないことですが、楽しかった思い出の方が強いです。

ロックマンゼロでは、プレイヤーの方々からの意見の吸い上げを積極的に行いました。ロックマンシリーズはファンが一番内容を理解していると思っています。津田も元々ロックマンファンでカプコンに中途入社してきた人材ですし、ファンからの意見を採用しない手はないと考えています。アンケート葉書がデベロッパーまで届けられるのは稀な事なのですが、無理を言ってカプコンから借りていましたね。

そんなロックマンゼロ(1~3)は、私に取ってかけがえのない宝物でです。プログラマ人生を終えた最期の作品という事と、ここまで命を削って作った作品は他に無いと言うのがその理由です。私はゲームソフトを指す場合、いつも“製品”もしくは“商品”という代名詞を使うのですが、ロックマンゼロだけ無意識に“作品”と言ってしまいます。 直したいところは多々有りますが、そのままのゼロがやっぱり一番だと思っています。DSからゲームを始めた皆様にも、是非ロックマン ゼロを楽しんで頂きたいです。(會津卓也)

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