坂本龍一「癒しの音楽」で“旋風”
世界的ミュージシャン、坂本龍一(47)=写真=の最新曲「energy flow」が7月12日付けオリコンチャートでも1位を獲得、3週連続首位となることが6日、分かった。歌詞のないインストゥルメンタルとしては史上初の快挙で「いやしの音楽」が現代人のハートに深く浸透したかっこう。異例の大ヒットを受けてレコード会社のフォーライフは急きょ、坂本のアルバムボックスの発売を決定するなど“坂本旋風”が巻き起こりそうだ。
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「energy flow」は5月26日発売のマキシ・シングル「ウラ●TT●(●はBの反転文字)」(収録曲3曲)の収録曲。三共製薬「リゲインEB錠」のテレビCM曲としてオンエアされて以来、視聴者からの問い合わせが同社などに殺到。
「この曲をすべての疲れている人に」というキャッチコピーを使っていることから、「癒しの音楽」として幅広く受け止められ、話題が沸騰した。初登場は9位だったが、翌週から8位、4位、1位とチャートを駆け上り、ついに3週連続1位になる。
「ウラ●TT●」のカップリングにはTBS系「筑紫哲也NEWS23」のテーマ曲「put your hands up」と映画「鉄道員」の主題歌も収録され、すべてピアノ一本で演奏されている。
音楽関係者は「生活のなかに安らぎがなくなった社会を反映しているのかもしれない」と分析。このペースでいくとミリオンセラーになるのは時間の問題といえそう。
こういった盛り上がりのなか、4枚組のCDボックスがレコード会社のフォーライフから8月21日に発売されることになった。坂本のヒットナンバーを中心に厳選した47曲を4枚のCDに収録したスペシャル版。しかも、7000円という低価格に設定しているところが大きな目玉。
同社では「坂本龍一の音楽の世界を知ってもらうには絶好の機会。そういう意味でもタイミングがよかった」と話している。
坂本は現在、大島渚監督の映画「御法度」の音楽制作の準備に入っており、「リゲインEB錠」の新バージョンも8月から「月編」と「夜明け編」の2本が用意されている。また、9月に公演される新作オペラ「LIFE」も手がけるなど超多忙な毎日だ。
ラルクのアルバム初登場でワン・ツー
人気ロックバンド、ラルク・アン・シエルが1日に同時発売した2枚のアルバム「ark」「ray」が、12日付の音楽専門誌「オリコン」のアルバムチャートでそれぞれ280万枚、275万枚を記録し、初登場1位、2位でランク・インすることが6日、分かった。同アルバムには、新曲「Driver’s High」をはじめ、「HONEY」「snow drop」「HEAVEN’S DRIVE」など、計1000万枚を売り上げたミリオンヒット8曲を収録。ベスト盤的な内容となっている。
サッチーCDが一転、緊急発売─
タレントのサッチーこと野村沙知代(67)の注目のデビューCD「SUCH A BEAUTIFUL LADY」が、急きょワンダービートから20日に発売されことが6日までに、わかった。
サッチーの歌手デビュー作となるこのCDは5月にレコーディングされ、6月30日にワーナーミュージックから発売を予定していたが、バッシングの嵐が吹き荒れたため、お蔵入りとなった。ところが、タイトル、内容もそのままで販売元を変更して前代未聞の発売が決定した。講演会が相次いで中止になるなど逆風の中であえてリリースされるだけに、話題性はいっぱいだが…。
GRAPEVINE全国ツアー打ち上げ
全国ツアー「リサイタル1999」を展開中の人気4人組バンド「GRAPEVINE」が6日、東京・港区の赤坂BLITZでツアーのフィナーレを飾り約1900人のファンを熱狂させた。
大歓声のなか、ステージに飛び出した4人は「遠くの君へ」、8月18日発売のニューマキシシングル「羽根」など全20曲をシャウト。
5月19日発売のセカンドアルバム「Lifetime」は30万枚を突破するなど大ブレーク。波に乗る同バンドは、この日のライブで8月28日に東京・日比谷野外音楽堂で初の野外単独ライブを行うことを明かし、ファンを喜ばせた。
(写真:激しいビートで会場を熱狂させたGRAPEVINE。初の単独野外ライブも決定するなど絶好調だ=東京・赤坂)
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