「脱炭素の荒波かぶっている」 エネオス、子会社JX金属の上場準備

伊沢健司
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 石油元売り最大手のENEOS(エネオス)ホールディングスは11日、半導体材料などを手がける子会社「JX金属」を東京証券取引所に上場させる準備を始めたと発表した。時期は未定で、上場で得た資金は脱炭素化に向けた投資や株主還元にあてる。上場後も一定の株式を持つ方針だ。

 JX金属は、半導体製造で使う薄膜材料で世界シェアの6割を占める。

 エネオスは二酸化炭素の排出につながる石油の精製や販売が事業の柱のため、脱炭素化に向けて事業の転換を迫られている。斉藤猛社長は11日の記者会見で「脱炭素の荒波をもろにかぶっている企業なので仕方ない」と述べた。

 来年4月にグループを再編する方針も発表した。電力販売などの事業を分社化するほか、再生可能エネルギー事業と合成ゴムなどの素材事業をそれぞれ別の子会社に統合する。(伊沢健司)

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