『欲しいんですよ!』オリエンタルラジオ(吉本興業)の切なる願いが仙台の空に響く。オリラジの2人がサンドウィッチマン(フラットファイヴ)唯一の看板番組である「サンドのぼんやりーぬTV」(東北放送)に出演し、M-1タイトル奪取の教えを乞った。

 始まりは「サンドの悩み相談室」というコーナー。一般視聴者の悩みに電話で答えるというラジオライクな企画で、相談内容はさまざまある。14日の放送では若手お笑い芸人“東洋無線”からどうすればM-1で優勝できるかという相談が寄せられた。実は東洋無線の正体はオリラジで、収録スタジオの隣室から電話をかけていたのだ。サンドが東洋無線の悩みに耳を傾けていたらオリラジが現れてドッキリ大成功、めでたしめでたし、という流れだ。

 しかしその後、21日放送分のフリートークでもオリラジはしきりにM-1のことを口にする。優勝後の生活の変化、M-1を獲るための努力、次々と質問をぶつけるオリラジ。もう売れているからタイトルはいらないだろうというサンドに対し、オリラジは譲らない。決勝に行きたい、タイトルが欲しい、と普段はあまり見せることのない貪欲な一面を覗かせていた。

 この2組は「エンタの神様」(日本テレビ系)時代に楽屋が一緒だったということで、思い出話に花を咲かせる場面も。オリラジ中田は、当時を『天狗期』だとふり返った。さらに、最近はスケジュールが空いてきているからまた出してくれ、という発言も。番組出演本来の目的であるライブの告知もサンドへの仁義立てのためやらないと言い出し(実際はしたが)、『吉本を敵に回しますよ!』とまで言ってのけた。これらの発言が冗談か本気か、地方ゆえのハイテンションなのかはわからないが、あっちゃん、かっこいいぞ。

 コーナー全体を通して、オリラジの笑いに対する姿勢の変化のようなものが見てとれた気がする。今年のM-1が楽しみだ。

(編集部 三浦ヨーコ)


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