菅義偉官房長官(71)は2日夕、国会内で記者会見を開き、自民党総裁選への立候補を正式に表明した。岸田文雄政調会長(63)と石破茂元幹事長(63)が1日に表明しており、総裁選の構図が固まった。

 菅氏は会見で、「(安倍晋三)総理の無念な思いを推察している。政治の空白は決して許されない」と強調。「すべての国民のみなさんが安心できる生活を一日も早く取り戻すため、安倍政権を支えた者として、今なすべきことは何か熟慮してきた。私は総裁選に立候補する決意をした」と説明した。「(安倍政権の)取り組みをしっかり継承し、さらに前に進めるために、私の持てる力全てを尽くす覚悟だ」とも語った。

 菅氏は総裁選に初挑戦。第2次安倍政権では約7年8カ月にわたって官房長官を務め、歴代最長の在任期間も更新し続けている。昨年は新元号「令和」を発表。「令和おじさん」として一気に知名度を上げた。

 岸田氏、石破氏がそれぞれ率いる二つの派閥を除く全5派閥から推される構図となっており、菅氏が優位に立っている。