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【芸能・社会】

光一 握手でファン見送る SHOCK中止で異例の対応

2011年3月14日 紙面から

 KinKi Kids堂本光一(32)主演の人気ミュージカル「Endless SHOCK」(作・構成・演出ジャニー喜多川)が、東日本大震災の影響で前日に引き続き13日の昼・夜公演を中止した。舞台装置の安全確認のためという。東京・丸の内にある帝国劇場の客席を埋めたファンに、光一は自ら壇上に立ち、急きょの公演中止を説明。昼公演後、ロビーでファン一人ひとりを握手しながら見送った。光一がファンと握手の機会を持つのは極めて異例で、ファンも誠意ある姿に拍手を送った。

 この日、公演中止が決まったのは昼公演の始まる午後1時のわずか30分前。劇場には、すでに満席の観客約1800人が詰めかけていた。光一は開演時間の午後1時、けいこ着である黒のスポーツウエア姿で登壇し、観客にあいさつした。

 「本日はご来場いただきまして、誠にありがとうございました。今日の公演のために、出演者は準備を整えていました。スタッフも舞台上のセットや機構をすべてチェックしてステージを作ってくれました。複雑な舞台機構を多用し、余震も続く状況の中、急きょ公演の中止を決定いたしました。公演中止は悔しい気持ちでいっぱいです。お客さまにもぜひご理解いただきたいです」

 真摯(しんし)な態度で語りかける光一。言葉の節目、節目で客席のあちこちから励ましの拍手が起こった。東宝関係者によると、セットなどをつるす「バトン」と呼ばれる装置が損傷していたという。

 光一は続けて「遠くから無理をして来てくださったお客さまもたくさんいるかと思います。申し訳ありません」と謝罪。そんな中、光一の後ろに下りていた緞帳(どんちょう)が上がり、ステージにズラリ並んだ少年隊植草克秀(44)ら他のキャストの姿が現れた。

 共演の面々をバックに光一は「出演者全員、ケガなく元気でいます。こういう状況だからこそ、今自分にできることをしっかりと考えて行動していきたいです」としたうえで、「もう一度皆さんとこのステージを共有できるようにと思っています」と締めくくった。

 光一はこの後、自らの希望でロビーに立ち、観客全員と順々に握手して見送った。光一は観客の手を両手で包んで握手しながら、「どうもすいませんでした」。ファンたちも予想もしなかったサプライズの機会に笑顔を見せていた。

 劇場入り口にはまた、帝国劇場名義で被災地・被災者への義援金を募る箱が置かれた。

<今後の日程> 本公演は2月5日に開幕し、3月31日が千秋楽。14日以降の上演にについては、決まりしだい東宝ホームページで発表される。

◆ファン納得「誠意ある対応をしてくれた」

 帝国劇場には、多くのファンが詰めかけたが、悲惨な東日本大震災の状況と同時に、光一の誠意ある対応に突然の公演中止にも納得した様子だった。

 京都市山科区の会社員八木美穂子さん(43)は「残念ですけど、致し方ない。光ちゃんが悪いわけではないんで」と淡々。「どうもすいませんでした」と言いながら、ファン一人一人と両手で握手した堂本の姿勢に感動し、「機会があればまた見たいです」と話した。

 友人たちと観劇に訪れた中年の女性は「帝劇のホームページを見たら、『きょうはやる』となっていたので、中止は『えっ』という感じ」と戸惑いも。それでも「舞台に出て、きちっとあいさつしてくれたので、誠意ある対応をしてくれたと思う」。

 この女性の友人も「カッちゃん(少年隊の植草克秀)からも『こういう状況なので』とていねいなあいさつがあった。ブーイングはなく、会場からは拍手が起こった。仕方がないですよね」と理解を示した。

 

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