体調不良を理由に山口県知事を1月に辞職した山本繁太郎(やまもと・しげたろう)さんが15日、肺がんのため死去した。65歳だった。通夜は17日午後6時、葬儀は18日午後1時から山口県柳井市新庄689の1の柳井市斎苑で。喪主は妻久仁子さん。

 山口県柳井市出身。国土交通省住宅局長や国土交通審議官を経て、2008年の衆院補選と09年の衆院選で、いずれも山口2区から自民党公認で立候補したが落選。12年7月の知事選で、自民、公明両党の推薦を受けて初当選した。

 だが、知事選の最中に肺炎が悪化。8月22日の就任を挟んで39日間入院し、退院後も健康不安がささやかれた。昨年10月下旬には「過労」を理由に再び入院したが、体調が回復せず、今年1月14日に辞職。「病のため」とのコメントを出したが、病状の詳細は説明していなかった。

 1年5カ月弱の知事在任中には、中国電力の上関原発(上関町)建設計画を巡って、中国電による予定海域の埋め立て免許延長申請を民主党政権時代にいったん「不許可」と明言。だが、第2次安倍晋三政権発足後の昨年3月、判断を1年先送りする方針を示した。また、官僚時代の人脈を生かし、インフラ整備や産業振興を進めた。