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「インドで爆売れ」ホンダの新型GB350にバイク乗りが熱狂する理由 (1/3ページ)

 インド市場に投入した「ハイネスCB350」の日本仕様版

 3月30日、ホンダの新型バイク「GB350」が発表された。排気量は350ccで、見た目はオーソドックスかつシンプルだ。だがこの何の変哲もないバイクが、「ベストセラー間違いなし」と業界を騒がせている。

 GB350誕生の背景について、発売をいち早くスクープしたバイク誌『ヤングマシン』の編集長、松田大樹氏はこう語る。

 「そもそもGB350は、ホンダがインド市場攻略のために投入した『ハイネスCB350』の日本仕様版なんです」

 インドは現在、年間約2000万台の販売規模を持つ世界最大のバイクマーケットだ。その中・大排気量帯では、350~650ccクラスの機種を持つ地元メーカー『ロイヤルエンフィールド』が2019年に約70万台を生産しており、そのほとんどをインド国内で販売している。

 同じく大排気量を得意とする米ハーレーダビッドソンの“世界”販売台数が年間約25万台、独BMWのそれが約18万台だと言えば、ロイヤルエンフィールドのインドにおける存在感がわかるだろう。

 インドで爆売れ…発売から4カ月で販売台数1万突破

 「ハイネスCB350は、その巨人のシェアを切り崩すべく、ホンダがインド市場に投入した戦略車種です。ロイヤルエンフィールドの主力ゾーンである350ccという排気量、空冷ロングストローク単気筒というエンジン形式、丸目ライトやリヤの2本サスペンションを核とするクラシカルなデザインなど、インド国内ユーザーの嗜好に沿った……というか、もろにロイヤルエンフィールドにぶつけた構成になっているのが特徴です」(松田氏)

 ホンダのもくろみはズバリ当たり、ハイネスCB350は発売からわずか4カ月で1万台を売り上げる驚異のスタートダッシュを記録した。

 そのハイネスCB350を日本にも導入するにあたり、若干の仕様変更とともに、インド向けとは異なるカラーリングと名称が与えられたのが、GB350なのである。

 では本来インド市場向けに作られたGB350が、なぜ日本でも大ヒット確実と目されているのだろう。

 「ひとつは、古風なルックスにあります。同じような特徴を持つカワサキ『Z900RS』の大ヒットや、ヤマハ『SR400』の根強い人気からもわかるように、なんだかんだ言って年代問わず日本のユーザーの大半に好まれるのは、バイクらしいスタイルのバイクなんですよ」(松田氏)

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