米航空機大手ボーイングは29日、「ジャンボジェット」の愛称で知られる747型機について、2022年で生産を打ち切ると発表した。1970年の就航から半世紀、大量輸送時代を象徴する花形機種として世界の空を飛び続けてきたが、老朽化と燃費効率の悪さから航空会社が退役を進めていた。
ライバルの欧州エアバスも19年、世界最大の総2階建て旅客機「A380」の生産終了を決めている。500超の座席を設けられる超大型機が、相次ぎ一線を退くことになる。
新型コロナウイルスの影響で旅客需要の低迷が長引くとみられることから、ボーイングは29日、中・大型機について追加の減産計画を発表した。400席クラスの大型機「777」は今の月産5機から2機へ、300席クラスの中型機「787」は同10機から6機へとそれぞれ減らす。
「747」は同0・5機の生産ペースを当面維持するものの、受注済みの機体を納入し終えた2年後に組み立てを終える。カルフーン最高経営責任者(CEO)は「今の市場動向と展望を踏まえ、象徴的だった747の生産を完了する」と述べた。納入済み機体のサポートは続ける。
これまで「747」は計15…