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実績重視の選考 「逆転現象」は東北のみ

2009年01月24日

 前年の記念大会から4校減って例年の32校となった第81回選抜高校野球大会。各地区の上位校がほぼ選ばれ、より実績重視の選考となった。下位校が上回った「逆転現象」は東北だけ。2枠目に準優勝の一関学院ではなく、ベスト4の花巻東が入った。選考にあたった相沢委員は「140キロ超の速球と制球がいい左腕・菊池投手を擁する花巻東が総合力で一枚上」と説明した。岩手県大会決勝の直接対決で花巻東が快勝したのも影響した。

 他地区と競合する関東・東京、中国・四国の最終枠争いでも「甲子園での期待値」がクローズアップされた。川口青陵(埼玉)と早稲田実では、先発小野田、抑え鈴木という二枚看板を持つ早稲田実の投手力が、好左腕を擁する川口青陵をしのいだ。中国地区4強で、島根県大会2位から選ばれた開星は、前評判の高かった新庄(広島)のエースを打ち崩した打力と堅実な守備を買われた。「難しい選択だったが、選ぶ以上は甲子園でいい試合をみたい」と福島委員は語った。

 近畿では最後の6枠目を兵庫勢が争った。ともに近畿大会準々決勝敗退で、兵庫県大会での成績が決め手になった。直接対決を制した報徳学園が守備力を軸とした総合力で東洋大姫路を上回った。

 困難克服、他校の模範となる、などの要素を加味する21世紀枠でも実力が重んじられた。選考委員15人の順位づけで東日本1位の票を得た利府は宮城で私学2強(東北、仙台育英)の壁を破って優勝。東北大会でも4強入りしたことが高く評価された。全体で最多得票だった西日本の彦根東も、伝統ある進学校であると同時にこの10年で4度、秋季地区大会に進出、安定した戦績を残してきた。(藤島真人)


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