東京都知事選(31日投開票)に立候補している元船橋市議の立花孝志氏(48)が話題だ。政見放送でNHKの在り方に疑問を呈し「NHKをぶっ壊す!」と気勢を上げ、激震が走った。ネット上などでは賛同の声も相次いでおり、NHKのあり方が改めて問われそうだ。
立花氏は元NHK職員。在職中に週刊誌に同局の不正経理を内部告発し、その後、フリージャーナリストに転身した。政治団体「NHKから国民を守る党」代表で、2015年4月に船橋市議選に出馬、初当選した。
政見放送では、「私の公約はただ一つ。NHKをぶっ壊す!」と拳を突き上げ、古巣で強烈な“一撃”を放った。
1800万円にも上るというNHK職員の平均年収は「高すぎる」と切り込んだほか、横領や空出張、違法薬物所持、不倫騒動などNHK関係者による事件や不祥事が止まらないとも指摘。受信料不払いには国民の不信感があるが、「NHK集金人は悪質凶暴で、チャイムを鳴らし続けたり、ドアをけとばしたり、大声を出したり、家の前で待ち伏せしたりしている」などと明かし、「こんなNHKを許せますか?」と問いかけた。
立花氏は受信料を支払わない人にはNHK番組を視聴できなくする「スクランブル」を実施するべきだと主張している。
一方、痛烈な批判を浴びせられる形となったNHKは、「選挙期間中の個別の候補者の主張については、コメントは控える」(広報局)との立場を見せている。
ただ、スクランブル導入の是非について同局は「全国どこでも放送を分け隔てなく視聴できるようにする、という公共放送の理念と矛盾し、問題がある」との考えをホームぺージ上で示しており、不快感を持ってみている可能性もある。
立花氏のNHKに対する「怒り」は、31日の投開票にどう反映されるか。注目されそうだ。