第46回 ドラマアカデミー賞
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最優秀作品賞

「電車男」
フジ系
「電車男」が6部門で勝利!
出演
原作=中野独人/脚本=武藤将吾/演出=武内英樹ほか/プロデューサー=若松央樹、川西琢/主題歌=「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」サンボマスター/出演=伊藤美咲、伊藤淳史、白石美帆、佐藤江梨子、須藤理彩、速水もこみち、劇団ひとり、菅原永二、佐藤二朗、前川泰之、堀北真希、小出早織、小栗旬、六角精児、温水洋一、我修院達也、山崎樹範、岸部シロー、豊原功補、秋吉久美子ほか
解説
電車内で酔っ払いから美女・沙織(伊東)を助けたオタクの剛司(伊藤)が、ネット掲示板で恋愛相談をしながら沙織に告白するまでを描く。個性的なネット住人やオタク文化の描写など、コメディーとして一流でありながら、毎回感動できるエピソードを盛り込み、人間ドラマとしても完成度の高さを見せた。出演者全員がハマリ役といえる、質の高いキャスティングも光った。

主演男優賞

阿部寛
「ドラゴン桜」TBS系
ハマリ役3強対決は安定感で阿部が勝利
阿部寛、伊藤英明、妻夫木聡の3者に絞られた対決は、3層でダントツ1位の阿部の圧勝に。各層の評価はほぼ一致し、順当に伊藤、妻夫木が続いた。次点は審査員票2位の「菊次郎とさき」陣内孝則。

現在、映画を撮影中の阿部さん。桜木に比べると結構セリフがないそうで(出番が少ないという意味ではありません!)、桜木の膨大なセリフの量は本当に大変だったそうです。ただ、脚本が秦建日子さんなので、覚悟はしていたとか(日本テレビ系の「最後の弁護人」でタッグ済)。阿部さんの撮影終了の日には、現場にいなかった山下智久くん、長澤まさみちゃんからビデオメッセージが。早速見てみると、ビデオの中で、みんながしきりに「ヒロシ〜! ヒロシ〜!」と呼んでいたんです(普段は、『阿部さん』と呼ばれていた)。改めてその時の感想を聞くと…「もっと早く呼んでくれればよかったのに…。怖かったのかな(笑)」と照れくさそう。実は共演者から「ヒロシ」と呼ばれることはちょくちょくあるそうで、伊藤英明さんなんかも「ヒロシ」だとか。収録が終わって1カ月以上経ちましたが、山下くんやまさみちゃんの活躍を見ると、妙にうれしいという阿部さん。桜木の気分なんですね。山下くん以外は未成年なので収録中はかなわなかったのですが、「いつか一緒に酒を酌み交わしたいね」と、再び彼らと共演することを、心から楽しみにしておられました。
主演女優賞

天海祐希
「女王の教室」日本テレビ系
天海が独走!インパクトで圧勝
鬼教師役で強烈なインパクトを残した天海祐希が3層でトップを獲得、2位にダブルスコアの大勝に。2位は各層で安定した支持を得た鈴木杏。審査員票、読者票で鈴木を抑えた伊藤美咲が3位となった。

強烈なキャラクター阿久津真矢を演じた天海さん。「街中で、ちびっ子たちから『センセ〜』って声をかけられるようになりました。子供たちには怖くはないんですねぇ」と私生活でも変化があったそう。そんなとき、「自分もしっかりしなきゃと思って『ちゃんと勉強してね』とか『お母さんのいうことしっかり聞いてね』とか」応えていたそう。一方、撮影現場では、共演の子供たちとガチンコ勝負だったようで「一つの作品で共演するということは、子供たちも同じ土俵に上がるプロ同士ですから、力加減なく本気でぶつかっていました。もちろん、演技面の相談とかは乗ったりしていましたが、手を抜いたら失礼ですからね。楽しかったですよー」と手加減なし。が、子供たちの元気には圧倒されることもあるようで「もうすごいですよ。子供たちと一緒のスタジオはクーラー付いてるのに温度が高い!」と笑っていました。インタビューの最後には、番組を見てくれた子供たちにメッセージを。「一生懸命勉強して、今しかできないことをしなさい! 完全に阿久津真矢いわく、ですけど(笑)」。

助演男優賞

伊藤淳史
「電車男」フジ系
主演級の活躍で伊藤が記録的大勝!
毎回混戦のこの部門だが、審査員、TV記者票で絶大な支持を集めた伊藤淳史が読者票でも抜け出し、記録的な大勝。仲村トオルと錦戸亮が激しく競り合い、TV記者票でわずかに上回った錦戸が2位に。

「収録が終わって、このように評価してもらえて本当に4カ月やってきてよかった」とインタビュー中、終始熱く語ってくれた伊藤さん。番組終了後は以前と周囲の反応がまるで違ってビックリされたそうです。本誌でのインタビューで「秋葉原が居心地のいい空間になった」と答えていた伊藤さんですが、本当に毎回のロケが楽しみになるぐらいアキバの町並み、人々の温かみが好きになったみたいです。特にお気に入りだったのは「万世橋」。監督ともども風景が印象に残ったみたいです。最後に収録の印象について聞くと「4カ月近くやってきて、すごく自分なりに考えることややることが増えていきました。でもいいものを作りたいという気持ちは周りのスタッフ全員で一致していたし、現場の人たち、キャストの人たちみんなに支えられて電車男だけでなく、僕自身も成長できたんじゃないかな」。
助演女優賞

白石美帆
「電車男」フジ系
“ツンデレ”旋風起こる!白石が喜びの初受賞
審査員票では白石がダントツ、高島礼子と志田未来が並んで追う展開。リードを守った白石が初受賞に輝いた。志田は読者票1位と大健闘したが、手堅く票を集めた高島が僅差で競り勝ち2位となった。
初受賞となった白石さんは「陣釜美鈴役で役の幅が広がった」とコメント。トロフィー記念撮影時も「陣釜顔」でトロフィーをもってくれるなどノリノリでした。そんな白石さんも陣釜役に慣れるまでは大変だったとのこと。「最初はテンポの速さについていけなくて。第3話の剛司との定食屋のシーンは長回しで撮影したんですけど、少しでもタイミングがずれると最初からやり直しで。結局18回もNGを出してしまいました」と苦労を語ってくれました。また、陣釜役になりきるために、電車男・剛司役の伊藤淳史さんとのシーンの前では、白石さんも少し殺伐とした雰囲気で接していたということです。最終回を迎えてみて、白石さんは「役に徹するということは自分を捨てることと言う人が多いんですけど、自分の中の知らない部分がパワーアップしていくこともあるんだと知って勉強になりました」と感じたとのこと。その後「でもプライベートでは陣釜みたいなことはないので、安心してください」と笑っていました。

新人俳優賞

志田未来
「女王の教室」日本テレビ系
ピュアな雰囲気が光った「がんばっていきまっしょい」相武紗季や、自然体で好演した「スローダンス」西野亮廣も高評価だったが、子役の域を超えた存在感で志田未来が受賞。強烈キャラ・阿久津に負けず、好対照をなした堂々の演技で、今後が楽しみな女優ぶりを見せた。

シャイな未来ちゃんは今回の新人賞受賞に困惑。ただただ、「多分、和美の役がたまたま自分と相性がよかっただけですよ」と謙遜していました。そんな彼女が撮影を振り返って思い出すのは開始当初。緊張と人見知りでなかなかスタッフとうまくしゃべれなかったそうで「初日は本当に怖かったんですよ。最初に監督さんが何回もリハーサルをやってくれて、それからだんだん慣れていきました…。一週間くらいで普通になれましたが」と語っていました。未来ちゃんのシャイさはなかなかのもので、オーディションでも「何でこんな子がいるの? スゴイおとなしいね」と何人にも言われ、出演が決まった撮影当初も、共演者の子供たちに「(おとなしすぎて)この子とは絶対しゃべれない」って言われていたという筋金入り。さすがに撮影が進む中で仲良くなり、クランクアップ前には「しゃべれるようになってよかったね」って笑っていたそうです。撮影中には4cmほど背が伸び、演技面も成長。でも本人はピンと来ていないようで、「まわりからは『成長したね』って言ってもらえるようになりました。でもこっちから『どこが?』って聞くと『いや、分からないけど』って返されちゃうんです」と、また困った顔をしていました。
音楽賞

武内英樹
「電車男」フジ系
音楽もこだわり満載の“電車”が勝利! OPのエレクトリック・ライト・オーケストラにテクノミュージック、純愛にマッチしたEDのサンボマスターまで、音楽オタクも納得のセンス。次点はaikoの主題歌がハマった「がんばっていきまっしょい」。

監督賞

武内英樹ほか
「電車男」フジ系
オタクワールドをコミカルに見せ、ブッ飛んだ妄想シーンなど、ギャグ満載で楽しませた“電車”がV。作り手もオタク的細かさで、ネット住人の部屋の隅々に至るまでこだわりを詰め込んだ。天海をとことん怖く見せた“女王”が2位。
脚本賞

遊川和彦
「女王の教室」日本テレビ系
「電車男」武藤将吾との2強対決を制し、遊川が勝利。あえて極端な教師を登場させることで、教育の現実を深く考えさせた。“電車”はドラマ独自の面白さを生んだ点を評価。
ザテレビジョン特別賞

「海猿」海洋ロケ
「海猿」フジ系
膨大な手間と困難が伴う海や水中でのロケを、海上保安庁の全面協力を得て妥協することなく敢行し、迫力満点の映像を生み出したことを評価。水と格闘する生身の人間の姿は、思わず息をのむ緊迫感。テレビドラマの枠を打ち破るスケールの映像が、作品のリアリティーの根幹を支えた。
タイトルバック賞

株式会社GONZO
「電車男」フジ系
萌えキャラ「ミーナ」のオリジナルアニメで、度肝を抜く作り込みを見せた“電車”の圧勝。サンボマスターが熱唱するラストも、秋葉原の雑然とした熱気を表現して秀逸だった。天海が本編と真逆の爽快なダンスで魅せた“女王”が2位。



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