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民主党両院議員らとの懇談会場で、出席者と握手する前原誠司氏=17日午前10時39分、東京都港区のホテルで |
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民主党両院議員らとの懇談会に向かう菅直人氏=17日午前10時36分、東京都港区のホテルで |
総選挙大敗を受けて辞任した岡田代表の後任を決める民主党代表選が17日、告示された。午前10時の立候補受け付け締め切りまでに、菅直人氏(58)と前原誠司氏(43)の2人が届け出を済ませ、両氏による一騎打ちとなった。党内グループのほとんどが自主投票を決めたため、集票活動も様変わり。両陣営とも電話作戦による個人への働きかけに懸命だ。同日午後に党所属国会議員(194人)による無記名の投票が行われ、新代表が決まる。
代表選の立候補受け付けは、都内のホテルで行われ、「実績」を誇る菅氏と、「刷新」を訴える前原氏が届け出た。ともに「党再生」を掲げ、団体などのしがらみとの決別を打ち出している。両氏は同日午後、立会演説会に臨んだ。一方、河村たかし氏も立候補の準備を進めたが、届け出に必要な推薦人20人が集まらず、立候補を断念した。
菅氏は17日午前、都内で記者団に「二大政党制が根付くかどうかの危機だ。弱い立場の人の不幸を最小化する社会を目指すと、対立軸を提示したい。21日からの国会で反転攻勢にもっていく」と述べ、小泉自民党への対決姿勢を鮮明にする考えを示した。
これに先立ち、菅氏は日本テレビ系の番組に出演し、「多少の迷いがあったが、若い人から世代交代を超えた、次元を超えた状況という話をいただき決断した」として、党内の幅広い世代からの支援を求める構えを見せた。
同氏の推薦人名簿には、ベテランに加え、当選したばかりの衆院議員ら若手もそろえた。小沢一郎氏に近い平野達男参院議員も推薦人となった。また、横路孝弘元副代表ら旧社会党グループは、すでに菅氏支持を打ち出している。鳩山由紀夫元代表も「菅氏支持」を明言した。
一方、前原氏は同じ番組の中で、「新しい顔でスタートすることが、解党的出直しにふさわしい」として、世代交代の必要性を強調。その後、記者団に「人事を尽くして天命を待つ心境だ。談合で票を集めていくのは、この代表選になじまない」と語った。推薦人名簿には、野田佳彦元国会対策委員長や古川元久政調会長代理ら政策通が並んだ。対応が注目された旧民社党系グループは17日朝に自主投票を決めた。が、「大半が前原氏支持」(幹部)との見通しだ。
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菅直人氏の推薦人名簿は次の通り。(敬称略。○内は当選回数)
《衆院議員》岩國哲人(4)、大畠章宏(6)、川内博史(4)、郡和子(1)、古賀一成(6)、近藤昭一(4)、末松義規(4)、津村啓介(2)、寺田学(2)、西村智奈美(2)、山田正彦(4)、柚木道義(1)
《参院議員》神本美恵子(1)、喜納昌吉(1)、千葉景子(4)、白真勲(1)、藤末健三(1)、前川清成(1)、平野達男(1)、円より子(3)
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前原誠司氏の推薦人名簿は次の通り。(敬称略。○内は当選回数)
《衆院議員》安住淳(4)、泉健太(2)、小宮山洋子(3)、近藤洋介(2)、武正公一(3)、長島昭久(2)、中川正春(4)、野田佳彦(4)、伴野豊(3)、藤村修(5)、古川元久(4)、松本剛明(3)、馬淵澄夫(2)、渡辺周(4)
《参院議員》榛葉賀津也(1)、鈴木寛(1)、広中和歌子(4)、松井孝治(1)、蓮舫(1)、若林秀樹(1)