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F.E.R.C Research Report - File No.0511

全国で多発する心霊現象の正体を追え!第2弾
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2002/05/26 報告 報告者:柏木 康一郎、伊達 徹、大澤 亮、増田 由紀夫、宮崎 弦太、林 健太郎


多数の霊が目撃されているという兵庫県・六甲山の調査を行った結果、地下深くに密集する断層の「圧電効果」による磁気の乱れが起きていることを突き止めた。カナダ・ローレンシア大学 脳神経学部のマイケル・パーシンガー博士によると、この磁気の乱れが、人間の脳の記憶を司る側頭葉に影響を及ぼし、脳内の神経細胞に異常な電気を発生させるという。すると、過去に記憶した心霊にまつわるイメージが、幻覚となって誤って呼び起こされ、それを幽霊だと錯覚してしまうという。つまり、心霊体験をした人々は、この磁気の乱れによって、幽霊の幻覚を見た可能性があるというのだ。
しかし、全ての心霊スポットで、六甲山のように地下に断層があるわけではない。そこで、地下に断層のない心霊スポットの謎を解明すべく、茨城・笠間城跡の調査を開始。笠間城跡では、「トンネルに現れる首だけの幽霊」、「古井戸で自殺した女性の幽霊」、「僧兵や侍の幽霊」など、様々な心霊現象が目撃されているという。我々は、これらの中でも特に目撃報告の多い、トンネルと井戸の磁気調査を行った。トンネル内の磁気測定では、150〜2,000ミリガウス以上という激しい磁気の乱れがあることが確認された。そして、井戸周辺でもやはり激しい磁気の乱れが確認されたのだ。

実は元笠間市 建設課の長谷川氏によると、笠間城跡がある佐白山は、山全体が花崗岩で出来ていることが判明。そして東京大学の山野井博士によると、花崗岩の中には、磁鉄鉱という磁気を帯びた鉱物が含まれているため、花崗岩が多く存在する笠間城跡では、磁気が強く発生し、磁気が乱れる可能性があるという。つまり、笠間城跡の心霊体験も、磁気の乱れが脳に影響を与えた幻覚だと考えられるのだ。 そこでFERCでは日本全国で発生している心霊目撃体験の多くが、磁気の乱れによるものではないかとの仮説をうち立て、その他の心霊スポットの磁気測定を行うことにした。心霊スポットと呼ばれる「墓地」や「霊園」の磁気を測定してみたところ、約60%の確率で磁気の乱れが確認された。実は墓石の大半は風化しにくい花崗岩で作られているという。しかし、墓石程度の小さな石では、笠間城跡ほどの激しい磁気を発することはない。ところが、花崗岩の中に含まれる磁鉄鉱の向きが一定方向になっている場合や温度変化で内部の圧力が変化した場合などの条件が加わると、磁気の乱れが起こることがあるというのだ。 他にも、花崗岩が多く存在する場所として城の石垣がある。姫路城、大阪城、松山城などの石垣は全て花崗岩であるため、磁気の乱れがおこり、心霊現象を体験する可能性があるという。
そしてさらに、心霊スポットとされる、「不通橋」でも磁気の乱れが確認された。橋の建材としてよく使用されている鉄は、製造過程において、磁気を帯びることがある。電力中央研究所の三宅久仁彦博士によると「雷」のように強い電気に触れると磁界の向きがそろい磁力が増すのだという。そこで鉄に雷を落とす実験を行った。すると雷を落とした後には鉄の磁力が約100倍にも増大していたことが判明した。そして、不通橋にどのくらいの頻度で雷が落ちているか調べてみると、何と年間12発も雷が落ちていることがわかった。そのために不通橋の鉄から強い磁力が発生し、磁気の乱れが起こっていたと考えられるのだ。

つまり心霊体験は、"花崗岩"や"落雷"により、磁気の乱れが発生、それが脳に幻覚を生じさせることにより、起こったものである可能性が考えられるのだ。





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