10年後の開業へ向け着工した九州新幹線長崎ルート。一般記事のほか特集で問題点や課題を整理

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九州新幹線長崎ルート、着工認可 2022年一括開業

 羽田雄一郎国交相は29日、九州新幹線長崎ルートなど整備新幹線3区間の着工を認可した。長崎ルートは未着工の諫早-長崎に加え、既に認可を受けて着工している武雄温泉-諫早を含めた全体での認可。車輪幅を変えて在来線と直通運転できるフリーゲージトレイン(FGT)を導入し、2022年度当初の一括開業を目指す。

 認可された区間は武雄温泉-長崎の延長66キロで、駅は武雄温泉、嬉野温泉(仮称)、新大村(仮称)、諫早、長崎。博多-新鳥栖は鹿児島ルートと共用し、新鳥栖-武雄温泉は在来線を活用する。

 事業費は在来線の肥前山口-武雄温泉の複線化事業と、FGTが乗り入れる新鳥栖駅のアプローチ線整備を含めて約5千億円(うち新規着工の諫早-長崎は2100億円)で、佐賀県の負担は約225億円と見込まれている。

 従来の計画では、既に着工している武雄温泉-諫早は在来線と同じレール幅の予定だったが、長崎までの延伸に伴い、新幹線のレール幅で整備し、高速化を図る。

 今回の認可に伴い、長崎ルートでは本年度、既着工区間の整備を引き続き進めるほか、新規着工となる諫早-長崎はルートの調査設計やトンネル工事の準備に入る。肥前山口-武雄温泉の複線化事業は、本年度から3年程度をかけて、事業に向けた環境影響評価を行う。

 長崎ルート以外の区間は北海道の新函館-札幌(211キロ、事業費1兆6700億円)、北陸の金沢-敦賀(113キロ、1兆1600億円)。開業は北海道が35年度末で、北陸が25年度末。北陸は敦賀-大阪の利便性向上のため、FGTを導入する。羽田国交相は会見で「それぞれの完成、開業時期を目指し、着実に整備を進めたい」と述べた。

2012年06月30日更新


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