実刑判決の河井元法相を拘置所に収容 弁護側は即日控訴
新屋絵理 戸田和敬
2019年7月の参院選広島選挙区で、計100人に約2900万円を配ったとして公職選挙法違反(加重買収など)の罪に問われた元法相の河井克行被告(58)=衆院議員を辞職=に対し、東京地裁は18日、懲役3年、追徴金130万円(求刑懲役4年、追徴金150万円)の実刑判決を言い渡した。「犯行全体を差配した」として執行猶予をつけず、克行被告は再び拘置所に収容された。
弁護側は量刑などを不服として控訴。保釈も請求したが地裁は棄却した。
高橋康明裁判長は、地元議員ら100人への現金提供について、すべて選挙買収だったと認定。「広島県全域にわたる極めて大規模な買収」と指摘した。
参院選前後の時期や集票を期待できる地元議員らが配布先だったことなどから、目的は妻の案里氏(47)=公選法違反(買収)の罪で有罪確定、参院議員を失職=への投票とりまとめと判断した。
ただ、約2901万円の起訴内容のうち2県議への計30万円は裏付けが不十分として認めず、買収額は約2871万円になった。
案里氏との共謀は、克行被告…