「スーパークレイジー君」宮崎市議を辞職 不同意性交致傷罪で起訴

石川雅彦
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 知人女性に性的暴行をしようとしてけがをさせたとして、不同意性交致傷の罪で起訴された宮崎市議の「スーパークレイジー君」こと西本誠被告(37)=保釈中=が22日、辞職した。

 市議会の前本尚登議長によると、20日に西本氏から議会事務局に辞職の意向を伝える電話があり、職員が市内で面会。議長あての辞職願を預かった。「一身上の都合で辞職したい」という内容で、22日午前、前本議長が辞職を許可したという。

 前本議長は「逮捕から起訴、辞職の過程で、市民の市議会への信頼を大きく傷つけた。3月議会などを通して、各議員とともに信頼回復に努めていきたい」と話した。

 地方自治法では、議員は議会の許可を得て辞職できると規定され、議会閉会中は議長の許可で辞職が認められる。宮崎市議会の3月定例会は今月26日に開会予定。

 起訴状によると、西本氏は昨年9月3日、宮崎市内で知人の30代女性をホテルに無理やり連れ込み、ベッドに押し倒して馬乗りになるなどの暴行をし、同意しない意思を示すことが困難な状態で性交しようとしたとされる。

 西本氏は2020年の東京都知事選に立候補。金髪に特攻服姿で話題を呼んだ。22年12月には故郷の宮崎県知事選に挑み落選。23年4月の宮崎市議選では4195票を獲得し、2位で初当選した。6月議会で初の質問に立ち、子どもの貧困問題や子育て施策について質問し、生活保護と、夜間中学や児童相談所の設置について力を込めていた。

 西本氏が昨年9月6日に逮捕された後、市議会は同11日に辞職勧告決議案を全会一致で可決していた。議会事務局によると、西本氏は12月26日の保釈後も議会や委員会には出席していない。(石川雅彦)

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