南阿蘇鉄道の両端、立野駅と高森駅の駅舎が完成 7月15日に全線開通

熊本日日新聞 | 2023年3月31日 13:10

南阿蘇鉄道の立野駅が入る交流施設=31日、南阿蘇村
駅舎部分が完成した高森駅=高森町

 熊本地震で被災した南阿蘇鉄道の両端にある立野駅(南阿蘇村)と高森駅(高森町)の駅舎建て替え工事が完了。立野駅の落成式が31日、立野駅の交流施設であり、関係者らが観光の呼び水となることを祈った。7月15日に全線開通し、JR豊肥線への乗り入れも始まる。

 式には約50人が出席し、吉良清一村長が「阿蘇の玄関口で新たな観光スポット。国内外の観光客と住民らの交流や、にぎわいの場として活用したい」。南阿蘇鉄道社長の草村大成町長も「立野は地域をつなげる駅で入り口。阿蘇全体がさらに活性化するよう祈念する」と述べた。

 立野駅は鉄骨2階建て一部木造(延べ床面積633平方メートル)で、2階部分には住民らの交流スペースを設ける。総事業費は4億7500万円。高森駅は総事業費約9億9千万円で、木造2階建ての駅舎(同549平方メートル)と防災拠点を兼ねた交流施設を置く。

 立野駅の地元区長の佐藤邦武さん(77)は「住民がここに集まって交流できる施設になってほしい」と話した。(中島忠道)

南阿蘇鉄道の立野駅が入る交流施設の落成式で、テープカットする関係者ら=31日、南阿蘇村

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