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旧北川辺高跡地に私立中高一貫校「開智未来中学・高校」新設へ 加須市も協力
3月に廃校となった埼玉県立北川辺高校(加須市)の跡地を活用して来年4月に私立中高一貫校が開校することになり、同市と新校を設立する学校法人「開智学園」(さいたま市)の関係者が17日に記者会見した。中高一貫の特性を生かした独自の教育を打ち出し、群馬、栃木など近隣県からも生徒を募る。廃校となった公立学校の跡地に新たな学校が開校する例は全国的にも珍しく、青木徹・開智学園理事長は「少なくとも関東地域では初めてではないか」としている。
新設されるのは「開智未来中学・高校」(認可申請中)。少子化に伴い高校新設の規制が強まる中、埼玉県内で新たに高校が開校するのは、平成12年の栄北高校(伊奈町)以来11年ぶりという。22日から順次、県内各地で学校説明会を開く。初年度は中学108人、高校132人の生徒を募集する。将来は全学年で計約1千人まで増やす。
開校に当たっては、地元の加須市が約3億6670万円で県から旧北川辺高校の建物と敷地の払い下げを受け、10年間無償で開智学園に貸し出す形で協力する。市では「1千人規模の生徒が通学するようになれば、市の活性化につながる」(大橋良一市長)と判断、新たな私学の設立に協力することにした。
新校では、「日本の学校は受け身の授業が多いが、ここでは生徒自らが学ぶ場とする」(青木理事長)との考えから、体験型の環境学習、生徒の個性に応じた才能開発プログラムといった独自の教育に力を入れるとともに、その成果を定期的に全国発信する。また、1学年1クラスの「未来クラス」を設置し、より能力のある生徒を対象に東大など最難関大学に進学するための授業を実施する。青木理事長は「新しい教育のあり方を全国に発信していきたい」と抱負を語った。