被災のトンガ、国王がラジオ声明 「助け合おう」と団結呼びかけ

トンガ噴火 その衝撃

宮野拓也
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 海底火山の噴火や津波の被害を受けた南太平洋のトンガで20日、国王のツポウ6世がラジオ声明を出した。困難な時を団結して乗り切ろうと国民に呼びかけている。

 声明はトンガ語で、国王が現地ラジオ局「Broadcom Broadcasting」に電話し、収録したもの。同局によると、国王は「国は多くの自然災害に見舞われている。失われた命が少ないことに驚いている。哀悼の意を捧げる」と述べたという。

 また国王は、噴火後に降った小石により船のエンジンが被害を受けるなか、海軍が被害の大きい島から住民を避難させていることに言及。マンゴ島のような小さな島は波に浸食され、失われかけているとした。

 その上で、国の財政力や国際支援よりも、国民の意志の強さが大事だとし、「神を信じ、助け合い、許し合い、謙虚になろう」と呼びかけた。国民や政府、教会、財界、NGO、ラジオ局にも感謝を述べた。

 ツポウ6世は亡くなった兄のツポウ5世の跡を継ぎ、2012年に王位に就いた。15年の戴冠(たいかん)式には、当時日本の皇太子だった天皇が雅子さまと共にトンガを訪問して出席した。(宮野拓也)

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