経済記者「一線リポート」

日米貿易交渉で米が求める「為替条項」着地点は?

井出晋平・毎日新聞経済部副部長(前北京特派員)
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衆院財務金融委員会で日米貿易交渉などについて答弁する麻生太郎財務相=国会内で2019年5月15日、川田雅浩撮影
衆院財務金融委員会で日米貿易交渉などについて答弁する麻生太郎財務相=国会内で2019年5月15日、川田雅浩撮影

 「貿易政策と為替政策をリンクする議論には賛同しかねると伝えた」。4月25日(日本時間同26日未明)、米ワシントンでムニューシン米財務長官と会談した麻生太郎財務相は、会談後、記者団にそう強調した。4月から本格化した日米貿易交渉。農産物や自動車関連を巡る関税が注目されるが、その交渉に付随する為替についての議論も始まっている。

 米国側は会談の内容を明らかにしなかったが、ムニューシン氏は通貨安誘導をけん制する「為替条項」を日米…

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井出晋平

毎日新聞経済部副部長(前北京特派員)

1975年、長野県生まれ。慶応義塾大文学部卒。98年毎日新聞社入社。神戸支局、富山支局を経て大阪本社経済部で電機、繊維・薬品、電鉄業界などを担当。2009年4月に東京本社経済部に移り、金融庁、商社・流通、日銀などを担当し、12年4月から中国総局。16年4月から経済部。30歳から中国語の勉強を始め、台湾に短期留学した。