−−今季は4年契約の最終年。最近では阪神からのラブコールがあった
「選手としては、ありがたいことですよ。どんな球団からでも『来てほしい』といわれるのは、うれしい。ただ、それと日本に戻るという話は別問題ですけど」
−−巨人からヤンキースへ移籍したときの一大決心が変わっていないということか
「それは何一つ変わっていないですね。メジャーへ行くと決めたからには、こっちで最後までやり抜く。そういう気持ちで来ましたから」
−−今季は打率.251、10本塁打、28打点。自己分析は
「ただ単に現時点での自分の力がこれぐらいなんです。だから『こんなはずじゃない』という焦りもありません。現状を受け入れて、上がるようにやっていくだけ。それだけです」
−−現在の課題は
「まず、けがの状態から抜け出すことですね。早く思い切りプレーできる状態にしたいし、そうすること。それが第一歩です。自分は走ることとバットを振ることで(スイングを)作ってきたので、それを変えられない。早くどちらも不安なくできるようにしたい」
−−両ひざの状態は良好ではないのか
「根本的な痛みは減ったが、手術して切っているわけですから違和感は残っているし、不安もぬぐい切れていない。まったく気にならない状態にできれば、その先が見えてくると思う」
−−ハングリーな気持ちや自信は失っていない 「どこまでも追求したい、上げたいという気持ちは変わっていません。打撃に限らず、守備や走塁でも、まだ上げられると信じている。自信も失ってませんよ。根本的なものが揺らいだら、ちょっと選手として危ない」
−−12日が35歳の誕生日だった。年齢的な衰えを感じるか
「自分自身では感じないですね。何年かたってから『この辺から成績が落ちてきた』という感じで分かるんじゃないですか。今かもしれないし、先かもしれない」
−−今週末に交流戦が終わると外野復帰が困難になる
「自分としては、いつでも守れる状態にしていくだけです。使う、使わないは監督の判断。監督に自分から守らせてほしいという必要はないし、言うつもりもない。“常に準備はできている”ということだけ伝わっていればいい」
−−トーリ前監督(現ドジャース監督)とジラルディ監督の違いは
「選手への気配りは一緒だけど、自分の問題もあってジラルディ監督の方が話す機会は多い。トーリ監督のときは毎日試合に出ていて話をする必要もなかったけど、今は出たり出なかったり。起用方針を説明されたり、逆に気遣わせてしまっている部分がある」
−−サンケイスポーツの読者がテレビで松井選手を見るときのポイントは
「打つべき球と、打つべきじゃない球の見極めじゃないですか。テレビで見ていて『何で今の球を打たないの?』『何で今の球を振っちゃうの?』と思われる回数が少なくなったら調子が上がっているということです」