映画館クイック検索
閉じる
RSS 2.0RSSって?
TOP > CINEMA COMIN'SOON シネマブログ > 『アキハバラ@DEEP』成宮寛貴インタビュー

CINEMA COMIN'SOON シネマブログ

『アキハバラ@DEEP』成宮寛貴インタビュー

今、この役をやりたい!成宮寛貴が挑んだ旬なテーマとは…

日時:2006年8月5日(土)
場所:東京ベイ有明ワシントンホテル
出席者:成宮寛貴

取材・文:齊田安起子

『アキハバラ@DEEP』成宮寛貴インタビュー

希望が持てない、夢もない。このところ何かとネガティブな発想で語られてしまう日本の若者たちに、限りなくポジティブな可能性を示してくれる映画『アキハバラ@DEEP』が間もなく公開される。直木賞作家・石田衣良原作の初映画化作品であり、常に進化し続ける都市・秋葉原を舞台に、社会からドロップアウトしたオタクと呼ばれる若者たちがマイノリティなりの頼もしい心意気を見せてくれる。4人の仲間と小さなウェブ制作会社を立ち上げるリーダーのページ役で主演の成宮寛貴に話を聞いた。

line_kugiri01.gif

演じたのは、ぜんぜんリーダーらしくないリーダー!?

TV、映画、舞台と活躍目覚ましい成宮寛貴さんが本作で演じたのは、革命的な検索エンジ“クルーク”を開発する集団“アキハバラ@DEEP”のリーダーでハンドルネームは“ページ”。かつて天才ハッカーとして知るひとぞ知る存在だった過去に区切りをつけ、仲間たちと起業の道を選んだ若者です。

『アキハバラ@DEEP』成宮寛貴インタビュー初めて脚本を読まれてときの印象を聞かせてください。また、今回演じたのはオタクの若者役ですが、どう役作りされましたか?

■成宮「脚本を読ませてもらって、旬だなって思ったんですね。お話自体はすごくポップだし、フリーターが増える中、やりたいことをやって、守りたいものを守るという作品って、今のエンターテイメントとして、優れているなっていうか、今の自分ができたらいいなと、ものすごくテンションが上がりました。役作りとしては、当初は、バリバリのAボーイというか、“日本のオタク”のイメージでやろうと思ったんですけど、監督や衣装さんと打ち合わせる中で、ネガティブなオタクのイメージというよりは、もう少しこだわりがあるという部分をつくっていこうということになり。見た目もオタク的な感じには作れなかったんですね。その分、お芝居の部分で頑張んなくちゃいけないなと思いました。リーダーでありながら、吃音だったりして…。リーダーで吃音ってあまり結びつかないんですよね。吃音の人って、目を見なかったりとかするし、これでどうやって説得力を持たせればいいんだろうって。吃音具合とか、あとは、パソコンを打っているシーンがほとんどなんですが、みんなを説得するときに、どの程度みんなを見つめるかとか、どのくらい吃音にするかとかは、シーンのレトリックに合わせるとか、その辺はよく意識してやりましたね」

なかなか難しい設定ですよね、

■成宮「リーダーなんだけど、リーダーっぽくない(笑)」

実際、リーダーになるにはどんなことが必要だと思いますか?

■成宮「それは資質ということですか?やっぱり、関わるメンバーの人たちに尊敬されていることが一番だと思います。親とかでもそうなんですが、自分は思春期の頃も親のことは尊敬していたから、あまりひどい行動とかなかったんです。それと同じように、尊敬さえしていれば、話し合ったときに受け入れられるというか、意見をちゃんと聞くし、この人が言っていることは、どういうことなんだろうって考える。あとは、自分の意見をしっかり持っているということがすごく大事ですね。人を引っ張って行くときは。最近すごく思うのは、生まれた瞬間からリーダー気質というのはあるんじゃないかと。そう思いませんか?なんかうまく言えないけど(笑)」

そうですね、リーダーになる人、それを支えるNo.2の人って、感じとしては決まっているような。

■成宮「リーダーはやっぱり人の気持ちをわかってあげられる人じゃないと。でも、難しいですよね、人の気持ちばかり考えていると推し進められないし」

『アキハバラ@DEEP』成宮寛貴インタビュー『アキハバラ@DEEP』は、そのあたりを考えながら観るのもいいかもしれないですね

■成宮「フフフ、あんまりリーダーっぽくないんですけど」

でも最終的には、ちゃんとリーダーシップをとっていて、そのらしくないところが今どきの若者というか、今の日本を象徴しているかもしれませんね。ところで、ロケで秋葉原へ行かれたと思うんですが、

■成宮「あんまり行ってないんですよ、実は(笑)。地方の都会チックな場所で撮ったりして」

そうなんですか!?すごく秋葉原っぽい映像になってますよね。秋葉原って今、すごく特別な場所として、注目されることも多いですが、この映画に出演されたことで、そのイメージは変わりましたか?

■成宮「意外と普通だと思いました。色んな人がいるし、日本人だけじゃなく、海外からもたくさん集まってくるし、自分がこの作品をやるにあたって、“アキハバラ”というワードに敏感になっていて、外国人の友だちからも“アキハバラ”って言葉は出てくるんです。世界的にもあれだけの電気街ってないですよね、たぶん。ものすごくパワフルだし、色んな人が集まってくるし。自分が思い描いていたのは、アンダーグラウンドなそこで生きている人たちで、色んなことに順応している人たちは集まってこないというか、ある程度限られた人たちが集まっている世界だと思っていたんですが、わりとそうでもないんです。あとは、合法、非合法のぎりぎりのラインのものをたくさん売ってたり。そういう怪しさも感じます(笑)。面白いですね。時間があったら、ゆっくり見て回りたいです、ホントに」

本当に思います?

■成宮「思った!オタクの人たちだけじゃなくて、俺らも楽しめるなって。日本人ってなかなか行かないんじゃないですか、秋葉原。行きますか?」

行かないです

■成宮「安いし、色んなもの売ってるし。メイド・カフェとか、アニメとかばかりじゃなくてね(笑)」

『アキハバラ@DEEP』成宮寛貴インタビュー

ところで、『アキハバラ@DEEP』には活劇の要素もあって、それがまたひとつ面白さになっていると思うんですが、成宮さんはこの映画の一番の魅力な何だと思いますか?

■成宮「なかなか今の世の中とうまくやっていけなくて、トラウマや、なんとか症候群的なものを持っていたりとか、そういう子たち、すごくいびつな形をした子たちが集まって、たし算というより掛け算で、ある目的に向かって一生懸命走る姿は、すごくかっこいいというか魅力的で、それが映画そのものの魅力だと思います。自分が中学校の頃を振り返ると、グループの仲間に入るときは自分の個性を無くすというか、同じ格好をして、あれが流行っていたらそれになってみたいな。そういうことで仲間意識を持っていたんですけど、こいつらは違っていて、それぞれの個性を活かしながら、自分たちが生きれる場所で、興味のあることで、自分が守らなくちゃいけないことを、しっかりと自分らの手で守り切る。それは、みんながいたからこそできたことなんです。そういう今っぽい自分の守り方っていうか。今欠けているものを考え直してほしいですね。若い子にいっぱい観てもらいたい要素がたくさん詰まった映画です。もちろん、若い子だけじゃんくて、長く生きていると、長いものに巻かれたりとか、ある程度、受け入れなくちゃならなかったり、自分がやりたくなくてもやらなくちゃいけなかったりもあるし、そういうことに慣れちゃってる人たちにも、ぜひ観てもらいたいです」

では最後にメッセージをお願いします。

■成宮「『アキハバラ@DEEP』は勇気と元気を貰える映画です。ぜひ観てください」

成宮さん演じるページのリーダーシップに要注目です!

line_kugiri01.gif

『アキハバラ@DEEP』
配給:東映
公開:2006年9月2日
劇場情報:丸の内TOEI1ほか全国東映系にて
公式HP:http://www.a-deep.jp/

あらすじ
ポップでパワフルな魅力を放つ秋葉原で、ページ、ボックス、タイコ、アキラ、イズムの5人の若者たちが小さな会社“アキハバラ@DEEP”を立ち上げる。社会からはみ出した彼らがそれぞれの得意分野を活かし、夢中になって開発した革命的な検索エンジン“クルーク”だったが、すぐさま巨大IT企業に目をつけられて…。

line_kugiri01.gif

人物紹介
成宮寛貴■成宮寛貴
1982年9月14日生まれ、東京都出身。「ごくせん」「いま、会いにゆきます」などのTVドラマに出演し、第29回エランドール賞新人賞を受賞。映画出演作に『あずみ』『深呼吸の必要』『NANA』などヒット作多数。

2006.08.07 05:57

この記事のトラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.cs-tv.net/cgi-bin/blog/mt-tb.cgi/672

この記事へのコメント

一緒に秋葉原行きたいです。

投稿者: カラス | 2006年08月11日(10:22)

成宮クンが、日本のラリー・ペイジ(サーゲイ・ブリンかな?)を演じたわけですね。
こんなAボーイと秋葉原に行ったら、きっと楽しいんでしょうね☆

投稿者: Cheese@編集部 | 2006年08月11日(21:54)

コメントを投稿

検索

 

新着記事一覧

カテゴリー一覧

月別アーカイブ一覧

最近15日分のアーカイブ一覧