エロアニメで観るエロゲーの世界28

 秋葉原を中心に人気のメイド喫茶に行ったことはあるだろうか。

 そもそも秋葉原にメイドカフェが誕生したのは、「東京キャラクターショー1998」でカクテル・ソフトからリリースされて大ヒットしたエロゲーPiaキャロットへようこそ!!2』をもとにした喫茶店を作ったことが始まりといわれている。そこから「Piaキャロレストラン」が正式に秋葉原に誕生し、“コスプレしたウェイトレスがサービスしてくれるカフェ”のコンセプトが固まるのだ。

 いまでは「@ほぉ~むカフェ」や「めいどりーみん」といった人気のメイド喫茶が誕生し、各店舗のメイドはかわいらいしいメイド服を身にまとい、独特のパフォーマンスを繰り広げることでアイドル化した。このメイドカフェの文化は「メイド萌え」と呼ばれるもので、いわゆるイギリスを発祥とする“家庭内労働者、もしくは使用人”としての本来のメイドとは全く異なる文化として発展し、いまに至っている。

 さて、そんな日本独特のメイド文化だが、“家庭内労働者、もしくは使用人”として行動から服装まで英国風メイドが登場するエロゲーがある。aiasから2002年にリリースされた『幻夢館 ~愛欲と凌辱の淫罪~』だ。

 このエロゲーは原画を人気のTony氏、『ファイアープロレスリングD』などで知られる和田貴史氏が音楽を担当するということで、当時はスマッシュヒットを記録し、エロアニメ化もされた。しかしその後ブランドは解散してしまう。それによりゲームの全権利が引き上げられ、Cielのもとで『真章 幻夢館』としてリメイクされた。ということで今回はオリジナルの『幻夢館 ~愛欲と凌辱の淫罪~』をもとにしたエロアニメ『幻夢館』を紹介しよう。リリースは以前にも紹介した『ピュアメール』と同じくGREEN BUNNYだ。

 以下があらすじだ。

 主人公・木戸悟はしがない探偵稼業。ある日、事務所に一通の手紙と小切手が舞い込んだ。


 内容は陸の孤島の洋館で、行方不明となったルビーの指輪を探してほしいというものだった。謎めいた内容に惹かれたが気乗りしない木戸だったが、事務所の経営難もあり渋々仕事を引き受ける。

 指定された山奥の洋館には、その家の主人であるという美少女と、年老いた執事、美しい家庭教師と可憐なメイド、そして醜い下男がいた。

 調査する日々の中で目にしたのは洋館の中で日夜凌辱が繰り広げられる、異様な光景だった……。

 謎の隠し部屋、張り巡らされた隠し通路は一体なんのために存在するのか? なぜしがない自分にこの仕事の依頼が来たのか? 木戸は衝撃の事実に目の当たりにする。

 『幻夢館』はエロアニメ化されるにあたり、いくつかの原作改変がある。まず、大きな改変は舞台が陸の孤島となったことだ。これにより、エロゲー原作ではやや中途半端であったミステリー要素感がより強まっている。また、主人公の助手・中山芽衣と主人公が日常的に肉体関係がある設定となっている。物語冒頭で依頼の手紙をもらったとき、彼女にフェラチオされながら内容を確認するほどで、経営難から支払えないボーナスはセックスすることでチャラにしているというとんでもっぷりを初っ端から見せてくれる。これは実にありがたい改変だ。

 エロアニメ版は上下巻で約60分。エロゲー原作よりはミステリー要素が非常に前に出ていて、いわゆる「館モノ」としてはまずまず成功しているだろう。最後まで観ても未回収の伏線や仕掛けも多々あるが、雰囲気は十分に伝わってくる。

GREEN BUNNY公式HPより

GREEN BUNNY公式HPより

 と言うのもエロアニメ版『幻夢館』は非常に作画クオリティが高い。リリースが2003年で、『ピュアメール』は2001年なのだが、作画クオリティの差は一目瞭然。いまみても十分に通用するクオリティだ。Tony氏のデザインを限りなく忠実に再現できており、崩れもほぼない。同じくTony氏が原画を担当した大ヒットエロアニメ『そらのいろ、みずのいろ』よりもその再現度は高い。

 肝心なエロはというと、これも過不足なく散りばめられていて、ストーリーに悪影響することが全くない。和姦、凌辱、3P、レズと様々なエッチシーンを楽しむことが可能だ。強いて欠点を言うのであれば、上下巻合わせても各キャラクター一度ずつしかセックスしない。エロゲー原作でも大人気だった、これぞ英国メイドキャラである渡瀬望とのセックスは上巻のみであり、彼女だけは両方にあっても良かったはずだ。しかも下巻になると登場シーンが少ない(レズシーンはあるけどね!)。

 全体的にはエロゲー原作から大きく逸脱することもなく、60分にきれいにまとまっており、むしろ原作よりも楽しむことができるのではないだろうか。安定した作画、安定したエロの供給、2003年のリリースを考えるとハイクオリティな作品であることは間違いない。抜くも良し、純粋なアニメとして楽しむのも良しだ。ただし、ミステリー部分だけは過度の期待はしないように。
(文=穴リスト猫)

【視聴はこちらから!】
■『『幻夢館 ~愛欲と凌辱の淫罪~』上巻
■『『幻夢館 ~愛欲と凌辱の淫罪~』下巻

真章 幻夢館

真章 幻夢館

エロゲーリメイク版もハイクオリティ!

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VR×エロ最高!!!!!
おそ松もまさか舞台化されるとは…!

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