藤井: |
去年、18年ぶりに東京でやったんです。高円寺の「JIROKICHI」というライブハウスで。
定期的に『ウシャコダ』は、千葉だけでやったんですよ。千葉の松戸で。
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編集局注: |
『ウシャコダ』の18年ぶりの東京ライブは2002年5月25日(土)に行われました。 |
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石尾: |
地元で。 |
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藤井: |
で、やってくれよっていう話が地方から来て、四国行ったり三重県行ったり、愛知行ったり。そういうとこは行ったんだけど、東京だけはやんなかったのね、なぜか。 |
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石尾: |
それは、自分たちで拒否してたものがあったんですか? |
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藤井: |
変なこだわりがあるんじゃないですか?千葉県民みたいな。でも、18年ぶりの東京は、結構盛り上がっちゃいましたね。ついこないだもやりまして、石尾さん来て頂いたしね。そんなこんなで、東京では回数少ないですけども、千葉では定期的にやってます。
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編集局注: |
石尾さんが行った『ウシャコダ』のライブは4月5日(土)に行われました。 |
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石尾: |
音楽の道で生活してるっていうのは、藤井さんくらいでしょ? |
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藤井: |
私はなんとかかじりついてやってますけど、あとはみんなそれぞれ独自の道を歩んでますね。
でも、サラリーマンはやってないですね。 |
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石尾: |
あ、そうなんですか? |
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藤井: |
わりと『ウシャコダ』な人生してますね、みんな(笑)。
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編集局注: |
『ウシャコダ』の名前の由来は、ジャマイカのミュージシャンが“Wish
I Could”(できるならこうありたいと望む)という言葉を歌った時、“ウシャコダ”と訛って聞こえた事によります。
ここの「『ウシャコダ』な人生してますね」は、【自分達がこうありたいと願望しながら、思い通りに生きていく】というような意味があります。 |
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石尾: |
まあ、そうでなければ、時間もとれないですよね。練習の時間も必要でしょうし。 |
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藤井: |
練習はしないです、全然しない。 |
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石尾: |
練習しなくても、あのクオリティを保ってるんですか? |
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藤井: |
さんざんやってますから、解散前まで。だからちょっとリハでやると、あっ!と思い出すんですね。 |
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石尾: |
藤井さん自身としては、イーストウエストへ出た後の音楽的な人生を振り返って、どう思われますか?
歌だけじゃなく色々やっていますよね。 |
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藤井: |
イーストウエストがなかったら何やってんでしょうね?ほんとわかんないです。
音楽を中心に生きてるのは、イーストウエストのお陰です。 |
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石尾: |
音楽の魅力ってどんなところだと思います? |
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藤井: |
うーん。どっぷり浸かってるし、外から見れないから魅力って良くわからないですけどね・・・。難しい質問だなあ。 |
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石尾: |
ボーカリストとして、すごく高い評価を受けた訳じゃないですか。
サクソフォン奏者としても活躍してらっしゃるし、ウクレレでも大家ですから。 |
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藤井: |
いや、大家じゃないですけれど。まあ、ほんとに好きなことで世界を広げられたことは確かです。
あのサンプラザの夜、あれがなかったら、今はない!
ありがとうございました(笑)。 |
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石尾: |
自分自身で変わったなって思うところはありますか? |
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藤井: |
やってるスタイルは色々変わってきてるんですけど、基本的には変わってないかも知れないね。あのサンプラの夜の『ウシャコダ』の私と、根本は変わってないですね
。
でも、あんな事をやり続けていく上で、ちょっと鍛えられたっていうのはあるんですよね。まあ、芸を磨いたというか。 |
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石尾: |
だからこの間見て新鮮だったんですね。長い間、同じ自分のものを歌ってると崩れてきちゃう人っているじゃないですか、それが藤井さんの場合はない。 |
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藤井: |
僕たちは、ライブをやるときはいつも同じ曲順でやってるんです。1曲目から最後まで、曲順全部一緒なんですよ。普通、飽きるのに。 |
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石尾: |
え?いつも変えてないんですか? |
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藤井: |
変わんないだね、これが。変えられないんだ、習慣。
でも、変わんない事をやるっていうことの美学もあるんです。 |
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石尾: |
本当にそうだと思います。 |
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藤井: |
やってる人間がそれに飽きちゃいけないんですね。王道ってあるじゃないですか。それを観に来る人もいるんです。 |
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石尾: |
でも、飽きずに力を出し続けることが出来るってのはプロの力だと思いますね。 |
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藤井: |
気持ちとか体力とかは落ちますけど、絶対、座ってはやりたくない、と思うわけです。 |