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麻生首相・鳩山代表、財源巡り激論 解散後初の党首討論

2009年8月12日23時24分

写真:党首討論で麻生首相(左)に質問する民主党の鳩山代表=12日午後、東京都内のホテル、相場郁朗撮影党首討論で麻生首相(左)に質問する民主党の鳩山代表=12日午後、東京都内のホテル、相場郁朗撮影

写真:党首討論で民主党の鳩山代表の質問に答える麻生首相=12日午後、東京都内のホテル、小宮路勝撮影党首討論で民主党の鳩山代表の質問に答える麻生首相=12日午後、東京都内のホテル、小宮路勝撮影

写真:党首討論で麻生首相の質問に答える民主党の鳩山代表=12日午後、東京都内のホテル、小宮路勝撮影党首討論で麻生首相の質問に答える民主党の鳩山代表=12日午後、東京都内のホテル、小宮路勝撮影

図:党首討論での麻生、鳩山両氏の発言拡大党首討論での麻生、鳩山両氏の発言

 麻生首相と民主党の鳩山代表による党首討論が12日、東京都内のホテルで開かれ、マニフェスト(政権公約)で掲げた政策を実現する財源や外交・安全保障政策などが主な論点になった。首相は「財源なきばらまきは無責任」と民主党を批判。鳩山氏は「(政府・与党は)無駄遣いを放置してきた」とし、予算組み替えで捻出(ねんしゅつ)できると反論した。

 討論は学者や財界人らでつくる「新しい日本をつくる国民会議」(21世紀臨調)の主催。約1時間半行われた。衆院解散後、両氏が一対一で討論するのは初めて。

 討論前の冒頭発言で首相は「民主党との一番の違いは責任力だ」と強調。「これ以上、借金を子や孫の代に先送りするわけにはいかない」として4年間消費税を引き上げないとしている民主党を批判した。鳩山氏は「今回初めて政権を選べる選挙になる。国民が総参加して政権選択をしてもらいたい」と訴えた。

 討論で首相は、民主党の主要政策の子ども手当や高速道路無料化、農家戸別所得補償の財源のあいまいさを追及。鳩山氏は「財源は心配していない」と述べ、ダム事業などの中止や延期、無駄遣い廃止、官僚の天下り先の予算削減で9.1兆円を確保できると反論した。

 全額消費税で賄う民主党の最低保障年金に関連し、首相は現行の基礎年金給付20兆円に対し、消費税収が13兆円しかない現状を指摘。「年金給付を大幅にカットするか、消費税率をよほど上げないと、全額税方式は実現できない」と迫った。鳩山氏は将来の消費税引き上げの必要性を認め、「20年かけて徐々に移行させる。1年1年における消費税負担がぐっと増えるわけではない」と説明した。

 外交・安保で首相は、北朝鮮制裁の貨物検査法案の廃案について、民主党が審議に協力しなかったためと批判。鳩山氏は与党の国会提出が遅かったためと反論し、「政権をとっても進めたい」と民主党政権下で成立をめざす方針を明らかにした。インド洋での補給支援は「アフガンの平和に資するか疑問」と単純延長は否定しつつ、外交の継続性は重視する考えを示した。

 鳩山氏は、自民党がマニフェストに(1)10年度後半の年率2%の経済成長(2)消費税率引き上げを含む税制改革を経済状況の好転後遅滞なく実施――と明記したことの論理的結果として「11年には消費税を増税すると解釈してよいか」とただした。首相は「景気対策をやり遂げ、そのうえで消費税を上げられる環境を作り上げなければならない」と時期は明言しなかった。

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