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【Style of the PRINCE】第16回ゲスト:立花 慎之介さん Vol.2
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――そこから、トーマ路線のキャラクターが増えていった?
そうですね。アニメは比較的いろいろな役をやらせてもらってましたが、ゲームだったりドラマCDだったり、アニメ作品ではないところでは、すごく眼鏡率が上がりました(笑)。この頃から、BL作品もやり出していたので、そこでもやっぱり“眼鏡”“委員長もしくは副委員長”みたいな(笑)。
――さらに、もちろんクールで、腹黒系(笑)。
ですね。今でも鮮明に覚えてるんですが、BLの現場で「立花さんの声からは眼鏡が見えるんですよ」って言われましたね(笑)。それを聞いて、じゃあ、そこを強めていかなきゃいけないな、と。それが後に、『遙かなる時空の中で5』(※注10)のキャラクター、小松 帯刀(※注11)に繋がっていくんですけどね。
BL作品で異文化コミュニケーションを
――先ほど、BLのお話が出ましたが、声優さんによってはBLを演じられない方もいらっしゃるようですが?
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僕の場合、BLの仕事は、あえて増やしていったというほうが正しいですね。今でこそ、男性向けの18禁、いわゆるギャルゲーと言われるもののアニメ化が増えてきましたが、昔はそうでもなかったんです。僕がジュニアだった頃は。でもBL作品の仕事は、表の仕事に繋がることが多い。女性向けのアニメ、乙女ゲームは昔から盛んですからね。それが、当時からわかっていたので、BLの分野は積極的に増やしていきたいと思っていたんです。
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――なるほど、戦略的に。
ですけど、そのジャンルに入り込むには、すごく門が狭いんですよ。BL作品は、ファンの方が声優さん目的で買うので、ある程度の知名度や特別な魅力がないと、メインで使ってもらえないんです。それに、アニメ業界の女性スタッフさんや制作さんは、乙女ゲームやBLを見たりやったりする方も多いので、自分をアピールするチャンスもありますしね。
――役者さんからもスタッフさんからもよく、BL作品はセリフ以外の息のお芝居なども多く要求されるので、ほかの作品とはまた違う演技力必要と聞きますが。
僕もけっこう早めからメインの役をやらせてもらえるようになったんですが、最初は、BL作品を経験している友達に、どう勉強したかを聞きましたね。そうしたら、誰かのCDを聞いたという話をしていた。それを知って逆に、僕は絶対に、ほかの人のCDは聞かない、自分の出た作品もCDでは聞かないようにしようと思いました。
――それはどうしてですか?
聞いちゃうと、結局、同じ芝居になってしまうからですね。初めから「BLってこうでしょ?」という枠を作りたくなかった。逆に僕は、異文化コミュニケーションをしたかったんです、当時は。なので、ギャルゲーの要素、いわゆる女の子がする芝居というのを、BLに持ち込むアプローチで臨みましたね。声質的にも、受けが多いだろうと予想してましたから(笑)。
――今でも聞きませんか?
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今でも聞かないですね、人の作品は。でも、現場で見聞きしたテクニックは盗もうと思ってました。実際、いろいろ盗ませていただいてます(笑)。例えば、キス音を出すテクニックもいろいろあって、よく手を使うと聞いてましたけど、当時のBLの現場を見てると、森川 智之さん(※注12)や岸尾 だいすけさん(※注13)などは、片手で台本持って、口だけで音を出していたり。それがまた、格好いいんですよ。僕もさっそく、見よう見まねで練習しました(笑)。
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――BLの世界、男の子同士の恋愛に抵抗はありませんでしたか?
ないですね。僕は全くノンケですし、そういう世界が分からないから、逆に楽しいですよ。
――むしろ少女漫画の世界に近いですもんね、性別を除けば。
そうですね、ファンタジーですからね。そういう意味では新しい……自分の知らない世界だから、すごく楽しかったですね。僕がBLを始めた初期の頃、セリフも膨大でHシーンもけっこう濃厚なPCゲームがあったんですが、それで一気に、自分のBLテクニックレベルが上がりましたよね。話もすごく面白いから、全然苦にはならない。そこで異文化コミュニケーションにも積極的に取り組んで、いろんなものを織りまぜながらやらせてもらいました。これは残念ながら、眼鏡なしのクールキャラでしたが(笑)。
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