26.4.3 安倍総理辞任を求め自民党本部へ決起(大行社仲村同志)

大行社仲村之菊同志は、4月3日00時01分頃、安倍晋三内閣総理大臣の辞任を求め、自民党本部正門前にて本部建物へ向けて消火器を噴射し、身柄を確保された。

仲村同志による決起は、安倍政権が安易な対外硬論と新保守主義を支持基盤としつつ、対北朝鮮外交・原発事故・慰安婦問題をはじめとして、内政外政あらゆる局面において曖昧でその場限りの対応に終始しているという安倍政権の本質を暴き出すものであり、同時に、安倍政権が最後的には中曽根政権同様の裏切りと変質を繰り返しながら、第一次安倍政権のごとき醜悪な終末を迎え、かつ将来に渡る数多の政治的障害を生み出し、その清算は国民の側が引き受けることになる危険性を訴えるものである。

自民党本部に至るまでは予ねてより幾重もの阻止線が敷かれていたが、仲村同志はこれを果敢に突破し、決起した。

以下、仲村同志による声明文の全文を掲載する。

 

安倍晋三総理大臣の掛け声倒れ外交姿勢に憂慮す

日本の外交は戦後アメリカによって深刻で異常なまでに制限されている。その為、独立国家とは言え、対外戦略においても日米同盟というものを基盤とする事によってのみ許されて来た。荒ぶる勇ましい勢いのある言葉を投げつけるだけでは外交が進まないのは周知の事実である。
多くの有力なエリートや専門家をブレーンとする安倍晋三総理大臣は、自身が望む国家形成の為に努力している事は評価するが、アメリカに対しての「脱アメリカ」という意識と国民を宥め票に繋げる為だけの、アジアの一部の諸国に対する強硬で傲慢な態度やパフォーマンスは正常に国家を国民の為に運営したいと願う人が行う外交姿勢ではない。ましてやその行為は即座に撤回されたり或いは棚上げとされているが、それは見苦しいものを超えて、日本国民として恥ずかしい気持ちにもなる。これでは安倍晋三総理大臣が意識する「脱アメリカ」姿勢はその意識と逆行し、益々「依存アメリカ」となり、更にはアジア諸国の一部との正常な関係も育むことは不可能となる。これは民主主義国家として荒ぶる勇ましい勢いのある言葉を信じ安倍晋三総理大臣を活かす為の票の反映とは異なる結果である。

第二次安倍政権誕生を目前に「尖閣諸島に公務員を常駐させる」「竹島の日を日本政府として制定する」「拉致被害者を必ず救出する」などの言葉を掲げていたが、「竹島の日は見送る」「公務員を尖閣諸島に常駐させない」など、当選から僅か一週間で国民の大事な一票を蔑ろにした。その姿勢は民主主義を利用した独裁者の姿勢であると言わざるを得ない。この姿勢は「河野談話を見直さない」としたことにも見る事が出来る。また、日本単独で北朝鮮への経済制裁に踏み切り、「半年もすれば北朝鮮は根を上げる」と全く根拠のない大胆な発言をしたが、案の定、北朝鮮は根を上げるどころかミサイルを日本の方角へ今も向けている。

安倍晋三総理大臣が独裁者であると懸念を抱く理由はそれだけではない。ご存知の「国境なき記者団」の世界ランキングを見ればお分かりの通り、日本の報道の自由度は過去最悪である。これは震災後の福島第一原子力発電所や放射性物質による災害などの情報公表が不透明であることを示している。その為、国民は報道機関の発言は信憑性が無いと評価し、世界の評価では「民主主義国家としては異常なランクダウンだ」と厳しく指摘されている。国内においては、真実を知ることの出来ない国民は、原発や放射性災害について知ることが出来ないだけではなく、反中・反韓と非常に喧しい物音を立てている。これははっきりしない荒ぶる勇ましい勢いのある言葉を投げつけるだけの安倍晋三総理大臣の優柔不断さが反映しているのである。

また「安倍総理が靖国神社参拝」「アベノミクス三本の矢の効果」など、目に映る結果ばかりに注目しがちだが、それはあくまでも票の為のパフォーマンスであることが徐々に露呈している。先月は立て続けに日朝赤十字会議と横田めぐみさんのご両親とめぐみさんの娘であるとされるキム・ウンギョンさんとの面会が行われ、今まさに「北朝鮮による拉致事件が解決に向けて進展する」と誰もが希望を持った時、安倍晋三総理大臣は、票稼ぎの番組出演をし、自身に有利な報道機関と共に国民の顔色を伺った。国民の為に自身が犠牲となっても働くのか。それとも票の為に国民を犠牲にするのか。良く考えるべきである。

外交を頼りに生きている北朝鮮は、つい先日も命中精度の高くなった中距離弾道ミサイル「ノドン」を日本海に着弾させた。北朝鮮は「日本からの食糧支援」「アメリカ意識」の為であろうが、日本海に打ち付けた度重なるミサイルは私達国民の生きる権利を日常的に脅かしている。しかし、私達は人の心がある以上、北朝鮮餓死者達を減らし、罪のない人々を救わなくてはならないのである。勿論、拉致被害者を救出することは最優先に行わなければならない。そして対外姿勢を強化していく上でも、このまま拉致被害者を蹂躙されたままでは、私達の拉致被害者への心情と、それに相反する日本政府への怒りも、国家の威厳と信望にも関わることを決して忘れてはならない。また、官房長官であった時期に北朝鮮からの信用を失った安倍晋三総理大臣に、対北朝鮮外交は非常に不利である。自身でもお分かりであろう。であるならば、安倍晋三総理大臣に出来ることは、口ばかりの威勢の良い総理大臣の椅子からおりて、水面下で大人しく政治のパワーバランスを保つことである。非常に厳しい事を言っているかもしれないが、これからの日本を担う次世代に拉致事件を継承させたくない故に希望する。

瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ

大きな岩にぶつかり二手に別れようとも必ずいつかは会おうと願った和歌であるが、会えないことを解っていながらそれでもいつかは必ず会おうという希望だけは捨てなかった崇徳院が、愛するものを思い歌った和歌である。拉致被害者も北朝鮮で「必ずまた日本に帰れる」と願いながら助けを待っている。また、拉致被害者の家族も「必ずまた会える」と信じている。この崇徳院の和歌のように、もしかしたら会えないかも知れないと思う自分にムチを打って、「必ず生きているし、助けを待っている」と悲願・切願している。私自身が子を持つ親として、非常に居た堪れない思いを持つと同時に、絶対に解決すべき問題であると、愛する子を持つからこそ感じる次第である。

国家を担う総理大臣がどうして拉致被害者並びに拉致被害者ご家族の心中を察することが出来ないのであろうか。無責任ではない言動と行動を総理大臣としてすべきではあるまいか。こともあろうに、第三回目の拉致問題対策機関連絡協議会に欠席した安倍晋三総理大臣に、こうした人として感じる悲しみや怒りなど理解出来ないと察する。見守っては来たが、これ以上は無駄であると判断し、一刻も早い辞任を希望する。

平成二十六年四月二日

拉致事件を次世代に継承させない父母の会

内閣総理大臣安倍晋三殿

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