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橳島 次郎

ぬでしま・じろう(ぬで=木+勝)
「ぬで島次郎 個人ページ」:http://homepage3.nifty.com/kinmokusei04/nudeshima/top.html


■略歴(「ぬで島次郎 個人ページ」より)

1960年 横浜に生まれる
1988年3月 東京大学大学院社会学研究科博士課程修了、91年3月同研究科より博士学位取得(社会学博士)
1990年12月 三菱化成(現「化学」)生命科学研究所入所
2000年6月~02年3月 熊本大学発生医学研究センター客員教授(兼務)
2002年4月~04年3月 三菱化学生命研社会生命科学研究室長
2004年4月~07年3月 科学技術文明研究所主任研究員
2007年4月~ 三菱化学生命研協力研究員(職域開発専念プログラム対象者)
2006年12月~ 自治医科大学客員研究員
2007年11月~ 東京財団研究員

専門:生命科学・医学の研究と臨床応用を中心にした、科学政策論


■著書

◆ぬで島 次郎 19870830 『神の比較社会学』,弘文堂,267p. ISBN-10:4335550308 ISBN-13: 978-4335550300 \3990 [amazon][kinokuniya] ※
◆ぬで島 次郎 19910610 『脳死・臓器移植と日本社会――死と死後を決める作法』,弘文堂,206p. ISBN-10: 4335550472 ISBN-13: 978-4335550478 \1835 [amazon][kinokuniya] ※
米本 昌平松原 洋子・ぬで島 次郎・市野川 容孝 20000720 『優生学と人間社会――生命科学の世紀はどこへ向かうのか』,講談社(講談社現代新書),286p. ISBN-10: 4061495119 ISBN-13: 978-4061495111 \777 [amazon][kinokuniya] ※
◆ぬで島 次郎 20011220 『先端医療のルール――人体利用はどこまで許されるのか』,講談社,222p. ISBN-10:406149581X ISBN-13: 978-4061495814 \693 [amazon][kinokuniya] ※
◆ぬで島 次郎 2012 『精神を切る手術――脳に分け入る科学の歴史』,岩波書店,256p. <842>


■論文等

◆19881008 「いま,なぜ「死」か――死学の、これからの読み方」,渡辺[1988:11-25] 
◆19901130 「法医学者が侵した死者の人権――大阪大の「脳死」腎摘出事件」,『朝日ジャーナル』32-48:92-94
◆199103  「脳死・移植問題と日本の医療――論議の筋違いを正すために」,『からだの科学』157:28-31
◆199201  「臓器移植の正当な評価を」,『からだの科学』162:22-25
◆ぬで島 次郎・勝又 義直 19920701 「検死と臓器摘出とのかねあい」,『ジュリスト』1004:050-057 ※COPY
◆19930201 「書評:トーマス・スターツル『ゼロからの出発』――臓器移植技術を社会にどうはめ込む 最も難しい「パズル」」,『科学朝日』53-02(626):094 ※COPY
◆19960308 「先端医療政策論――現代社会における生と死の価値づけ」,『病と医療の社会学』(岩波講座現代社会学14):027-047,
 井上 俊上野 千鶴子大澤 真幸見田 宗介吉見 俊哉 編 19960308  『病と医療の社会学』(岩波講座現代社会学14) 岩波書店,238p. \2100
◆1997   「人クローンに日本は対応できるか」,『世界』
◆19970610 「医学における人権保護の国際条約――ヨーロッパでの試みと日本の課題」,『Human Rights』111(1997-06):56-61
◆199709  「遺伝子治療はどのように進められるべきか」,『からだの科学』臨時増刊「医療改革」:137-140

 ※は生存学資料室所蔵

■生存学にかかわる研究会への参加

◆2009/09/05土 「研究の自由と倫理を考える――生命科学をめぐって」
 主催:立命館大学大学院先端総合学術研究科、立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点、立命館大学生存学研究センター
 於:立命館大学衣笠キャンパス創思館403・404教室


◆ぬで島さんより

国会審議について次のようなコメントつくりましたので送ります。みなさま
の間でも、ヒト胚小委でも、論議を喚起していただけますようお願いします。転載し
ていただいてかまいません。

**********************

緊急アピール・政府提案「ヒトクローン禁止法案」への根本的疑問
ぬで島次郎(2000年11月9日)


 政府・与党は、11月7日の衆院本会議及び8日の衆院科学技術委員会における審
議において、「クローンは無性生殖だから法律で禁止する、有性生殖であるヒト胚に
法規制を及ぼす必要はない」旨の質疑・答弁を行っています。

 しかし法案のもとになった科学技術会議生命倫理委員会の決定では、無性生殖は人
クローン禁止の複数の理由のうちの一つにすぎません。政府案第1条「目的」にも、
「無性生殖だから禁止」という理由は書かれていません。上記政府・与党の質疑と答
弁は、ヒト胚研究も法規制の対象にしようとする民主党対案を否定するために急浮上
してきた、ためにする議論であり、審議会答申と法案趣旨を逸脱するものです。

  そもそも、クローン技術は無性生殖であるから規制し、ヒト胚の扱いは有性生殖
であるためクローン規制とは別とのことだが、無性生殖だとなぜ法規制が必要で、有
性生殖だとなぜ 法規制が必要ないのでしょうか。 政府・与党は、有性生殖であれば
、人の尊厳が侵されるようなことはないと考えているのでしょうか。これは事実にも
国民の意識にも反することです。

 たとえば代理母は有性生殖(で作成されたヒト胚の利用の一形態)です。これを禁
止すべきであることは、厚生省のアンケート調査などから、国民の合意はあるといえ
、現に厚生省の審議会でもその線での法規制を検討中です。にもかかわらず政府・与
党は、有性生殖であるか無性生殖であるかを、法規制の対象とするかしないかの線引
きの根拠にできると考えているのでしょうか。これは厚生省の審議会での生殖医療技
術の法規制の検討に反するだけでなく、科学技術会議生命倫理委員会の3月13日の
決定が、「ヒト胚研究全体の検討が早急に必要である」としたことにも反するもので
、政府部内での政策形成が一貫していないといわざるをえません。

 政府提案のクローン法案が、このような政府部内の検討とその背景にある国民の意
識に反する、課題の切り捨ての論理の上に成立させられるものであるなら、とうてい
認めることはできません。国会の内外でのさらなる論議を求めます。

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Jiro NUDESHIMA
Mitsubishi Kasei Institute of Life Sciences,
11, Minami-Ooya , Machida-shi, Tokyo 194, Japan
Tel: (81) 427-24-6280
Fax: (81) 427-24-6301
email : jiron@libra.ls.m-kagaku.co.jp
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クローン

◆20001109 緊急アピール・政府提案「ヒトクローン禁止法案」への根本的疑問


REV:20080407, 20090622, 20160520
社会学(者)  ◇医療社会学  ◇WHO
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