公共工事

小樽建管が避難道路・泊共和線に本年度着工へ-総事業費は250億円

2014年04月02日 19時29分

 小樽建管は、泊原発災害時に避難道路としての機能を担う泊共和線新設について、2014年度の着工を目指している。全3工区のうちルートがほぼ確定している発足工区の用地買収を推進し、条件が整い次第、工事を発注する。国富工区と茅沼工区では調査設計を継続する計画。14年度の事業費は、13年度の5億3000万円と同額程度を見込んでいる。

 泊共和線は、原発災害時の避難経路や緊急輸送路としての機能に加え、農水産物の物流効率化や地域振興に寄与する路線。泊村茅沼村の国道229号と茅沼鉱山泊線の交点を起点に、蕨台古平線、発足線などと交差しながら、共和町国富で国道5号に接続するルートで、計画延長は14・8㌔に上る。
 作工物としてトンネル3カ所と橋梁8カ所の新設を予定し、幅員は車道部と橋梁部が8m、トンネル部が6・5m。総事業費には250億円、総工費に235億6000万円を見込み、22年度の完成を目指している。
 泊村側から共和町側に向けて3工区に分割。延長3・9㌔の茅沼工区はトンネル1カ所、橋梁2カ所、中間部の発足工区は3・9㌔で橋梁3カ所、国富工区は7㌔でトンネル2カ所と橋梁3カ所を計画している。
 両端の茅沼、国富両工区は山がちな地形で、ほぼ全線が新設区間。発足工区は水田地帯が広がる平たん部で、既存の町道や発足線を活用したルートとなるため、現道拡幅や線形改良などが中心となる。
 13年度に国の交付金事業として採択され、各工区の調査設計を推進。茅沼工区以外では、トンネルと橋梁の設計にも取り掛かった。
 14年度はルートがおおむね固まっている発足工区で用地買収や物件補償を進め、条件が整い次第、工事に入る考え。
 国富工区では地権者への説明会などを通じてルートを詰めるとともに、地質調査や用地測量、物件調査も促進し、用地買収や物件補償に着手する方針。用地買収などの進ちょくによるが、15年度の着工を目指している。
 茅沼工区では、実測線調査や道路詳細設計、トンネルや橋梁の設計、地質調査などを発注する予定で、15年度に用地測量や物件調査を実施し、16年度から用地買収、物件補償というスケジュールを描いている。

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