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「おしえて!海のこと、地球のこと」
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Q
海はどうして塩からいのですか?
A
ふつうの海では、1リットルの海水中に32〜38gの各種の物質が溶け込んでいます。そして、その8割を食塩のもととなるナトリウムイオンと塩素イオンが占めています。海水が塩からいのはそのためです。
ではなぜ食塩が多いのかというと、地球を作っている物質の中で、ナトリウムイオンと塩素イオンは水に溶けやすく、また他の物質にくらべて海水中にきわめて安定して存在し、化学反応や生物によって除かれることがほとんどないためです。世界中の海洋の95%以上において塩分濃度は、100分率であらわすと、通常3.3〜3.7%の範囲にあり、平均は約3.5%です。
大西洋の北部亜熱帯海域の水は大変塩からく、濃度が3.79%にもなります。太平洋はやや濃度が低く(太平洋の深海部でおよそ3.4%)、北極海や南極海で最も低くなります。氷が解けたり、河川が流れ込んだり、降水量がきわめて多かったりして、大量の淡水が入り込む場所では、海水の塩分濃度は低くなります。最も塩からいのは雨や河川の流れ込みがほとんどなく、蒸発が盛んな海です。例えばペルシャ湾や紅海の塩分濃度は4.2%以上あります。

[参考文献]
海の不思議がわかる本 D・グロウズ著 HBJ出版局
海水の科学 堀部純男編 東海大学出版会
海洋のしくみ 東京大学海洋研究所編 日本実業出版社
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