(上)ホーバークラフトの「ドリームアクアマリン」。船体の大部分は焼損 (下)大分ホーバーフェリーが運航していた3隻のホーバークラフト=12日午前、熊本県八代港
3年前に売却され、大分から姿を消した大分ホーバーフェリー(当時)のホーバークラフトが熊本県の八代港にあることが12日、分かった。当時、手放された4隻は輸出されたとみられているが、昨年末に3隻が再び日本へ。八代港に陸揚げされて稼働はしておらず、そのうち1隻は船体の大部分を焼損している。
ホーバーは八代港の一角に並べて置かれている。「OITA HOVER」の文字を確認できるが、真っ白だった船体は茶色く汚れ、さびも目立つ。「ドリームアクアマリン」と書かれた船は火災が発生したのか、客室全体がほぼ焼けていた。
ホーバーは2010年3月に譲渡され、行き先は明らかにされなかった。関係者によると、八代港を経由し、中国に向かう船舶で搬出したらしい。中国語のウェブサイトで香港の港に係留されたとみられる4隻の写真が見つかった。昨年11月、中国から来たとみられる船で3隻だけ再び港に運ばれてきたという。
運搬に関わった港湾荷役業者は「輸出時は美しかったが、長く使っていないのか、汚れがひどく、3年ぶりに見た姿は驚いた。1隻は焼けた状態だった。どこかで活躍していると思っていたのに…」。今後、船体がどうなるかははっきりしないが、しばらくは置いたままにしておくという。残る1隻の「消息」は分からない。
ホーバーは国内唯一の定期航路として大分交通の関連会社が大分市と大分空港間で運航していたが2009年10月に終了。売却したが、譲渡先の意向で購入者などが明らかにされていなかった。
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