ゲーム音楽とクラシック音楽


最近のゲーム音楽にはとんと疎くなった、というよりも最近のゲームをプレイしなくなったということなんでしょうが、その反動からか昔のゲーム音楽のCDを引っ張り出してきて聴くことが多くなりました。PSGやFM音源の少ない音数で実によくがんばっているのであります。例えば初代ファミコンの音源を考えてみますと、矩形波2音+三角波1音+ノイズ1音という構成です。たった4声というわけですが、そこに効果音という割り込みが発生しますからねぇ。
それはさておき、昔のゲーム音楽にはクラシックをアレンジした曲が多いんですね。以前にも一度まとめてみたことがあったんですが、あらためて書き綴ってみたいと思います。時代としてはやはりPSGからFMの時代を中心に。もちろん全てのゲーム音楽について知っているわけではありませんし、記憶だけで書いている部分もあります。というよりちょこっと考えて思い出したものだけ書いてますので、不完全な内容であることはお断りしておきます。

任天堂
というわけでやっぱりまずは任天堂。「マリオブラザーズ」(スーパーではない。念のため)のスタート音がモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」ですね。ゲーセンではこのスタート音がやたらと目立っていた(響き渡っていた)ように記憶しています。それからラウンドスタート時にビバルディの「四季」の中の「春」をモチーフにしたと思われる曲が流れるのは「マリオブラザーズSpecial」(パソコン用にハドソンから発売)でしたっけ?
他にはディスクシステムの「謎の村雨城」、これは私プレイしたことがないのですが、ベートーヴェンの「交響曲第9番」(いわゆる第9)が使われているようです。マニアックなところでは(?)、ファミコン初期のゲームである「デビルワールド」のスタート音がチャイコフスキーの「くるみ割り人形」の「行進曲」です。

ハドソン
私の好きなハドソン。いくつかのファミコン用ソフトでクラシックが使われています。その中でも特に印象に残っているのが「バイナリィランド」。BGMとしてエリック・サティのピアノ曲「おまえが欲しい」が使われています。「チャレンジャー」では1面目(列車ステージ)のBGMとしてシューベルトの「軍隊行進曲」が使われていてこれも印象深いですね。それから「忍者ハットリくん」ではビゼーの「アルルの女」のメヌエットが使われていました。

ナムコ
「リブルラブル」でメンデルスゾーンの「結婚行進曲」が使われています。昔のゲームではそのぐらいですかね。最近だと「太鼓の達人」に何曲かあるようですが。

コナミ
コナミにはクラシックを多用した「パロディウス」シリーズがあります。が、あまりにも多いのでここでは省略。というわけで有名どころから参りますとJ・S・バッハの「トッカータとフーガ ニ短調」が「ジャイラス」のBGMですね。スピード感のあるアレンジがゲームに実によくマッチしていました。それから「けっきょく南極大冒険」のBGMがワルトトイフェルの「スケーターズワルツ」です。これもどことなくのんびりとした雰囲気が実によかったです。「サーカスチャーリー」ではヨハン・シュトラウスの「美しく青きドナウ」が使われていました(「サーカス〜」では他にもあったような気がします)。アーケード版の「悪魔城ドラキュラ」はオープニングがメンデルスゾーンの「結婚行進曲」です。

05.02.26 追記
「プーヤン」でドヴォルザ−クの「ユモレスク第7番」が使われていました。この有名なところをすっかり忘れていまして失礼しました。ファミコンへの移植はハドソンでしたよね、確か。

タイトー
幻のゲーム「ちゃっくんぽっぷ」(私もパソコンでしかプレイしたことが無い)の全ラウンドクリア音がワーグナーの「結婚行進曲」です。

ジャレコ
チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」が「シティコネクション」のBGMとして使われているのは有名ですね。各面ごとにいろいろなアレンジを聞かせてくれるのが楽しいので、音楽を楽しみたい人はワープしないように(笑)。他には「フィールドコンバット」のBGMにワーグナーの「ワルキューレの騎行」が使われていました。

セガ
「ペンゴ」の2面クリア毎のデモ時に流れる音楽がベートーヴェンの「交響曲第9番」です。

テクノソフト
パソコン用のシューティングゲーム「サンダーフォース」でロッシーニの「ウィリアム・テル」が流れていました。ところでこのゲーム、私は音の無いPC-88版を主にプレイしていたのですが音のある他機種版と全く別なゲームに感じられるのは私だけでしょうか。

T&Eソフト
「ハイドライド」のPC-88版ではスタート時にビゼーの「アルルの女」の中の「ファランドール」が流れました。もっとも、その後は静かなんですが。

ウルフチーム
PC-98用のシミュレーションゲーム「D」でチャイコフスキーの「交響曲第5番」がエンディングに使われていました。このゲームはMIDI音源(MT-32)にも対応していました。

その他(05.02.26追記)
「ジャンプバグ」のクリア時にチャイコフスキーの「大序曲『1812年』」が流れたように思います。ところで「ジャンプバグ」て、メーカーどこでしたっけ?

[次へ]

[前へ]

[戻る]