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[国際]ニュース
【アリゾナ銃乱射事件】保守派のペイリン氏が反論「批判はでっちあげ」
2011.1.13 19:39
【トゥーソン(米アリゾナ州)=犬塚陽介】2008年の米大統領選で共和党副大統領候補だったサラ・ペイリン前アラスカ州知事が12日、アリゾナ州トゥーソンの銃乱射事件に関するビデオ声明を出し、「ジャーナリストや評論家は、憎しみや暴力をあおる『血の中傷』をでっち上げるべきではない」と主張。ペイリン氏らの過激な言動が事件を誘因したとの批判に真っ向から反論した。
ペイリン氏は保守系草の根運動「ティーパーティー(茶会)」に大きな影響力を持っており、昨年11月の中間選挙では複数の民主党候補を“標的”に指定。狙い打ちする選挙区に銃の照準マークを付ける地図を公表しており、銃乱射事件で重体になったギフォーズ下院議員も含まれていた。
選挙戦でも茶会支持者を「撤退してはならない。代わりに弾丸をつめろ」と鼓舞しており、こうした言動がリベラル派の批判の対象となっていた。ペイリン氏は「弾丸をつめろ」の真意は「投票を意味していた」と釈明している。
もっとも実行犯のロフナー容疑者は精神面での問題を指摘されており、ペイリン氏の政治活動と事件を安易に関連づけるべきではないとの見解は保守派以外にも強い。
一方で、ペイリン氏がビデオ映像で使った「血の中傷」との言葉は、ユダヤ人が儀式のためにキリスト教徒の子供を殺害したとの中世の迷信で、ユダヤ人迫害の口実に利用された。ユダヤ系団体はこの発言に激しく反発、波紋が広がっている。
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