車体にアスベストが使用されていたことから修復のため“運休”していた、河北町中央公園に動態保存されていた「いもこ列車」(ベルギー、アングロ・フランコ・ベルジ製(1948年製造)347型蒸気機関車)が6月3日、1年8カ月ぶりに運転を再開した。
いもこ列車は、大正から昭和初期にかけ、谷地-東根市神町に敷かれていた「谷地軌道株式会社」を走っていた軽便鉄道で、ユニークな名前は、煙突の形が山形名産の里芋(いもこ)に似ていたことに由来している。
この機関車は、1988(昭和63)年に、河北青年会議所がいもこ列車を復活させようと谷地軌道株式会社を走っていた蒸気機関車と同型の機関車を台湾(渓湖製糖)から入手し町に寄贈した。
河北中央公園北側には列車用に130メートルほどの線路が敷設されていて、年に数回、一般公開として運転してきたが、2005年10月に車体の不具合が見つかり、また、断熱材にアスベストが使われていたことが判明したことから、河北町は運転を見合わせ修復を検討。これを知った東根市の明立工業(須藤彰社長)がアスベストの除去作業のほか、老朽化していた配管の修理を無償で引き受けた。
これまで体験乗車の一般客は狭い機関車運転台に便乗していたが、修理に合わせて車体後部に10人ほど乗り込めるデッキを設け、安全に体験乗車が出来るようになった。
問い合わせは河北町都市整備課 TEL.0237-73-2114