どうやら、そういうわけではなさそうだ。中国メディア・新華網は18日、北朝鮮の平壌にあるサッカー選手育成学校の様子を紹介する記事を掲載した。記事によると、このサッカー学校にはフットサル用4面を含む8面のコートが用意され、天然芝だけでなく人工芝のコートもあるとのことだ。5年制の小学校、それぞれ3年制の中学校、高校クラスがあり、190人が在籍している。男女比は6:4だという。
毎年2回の全国で生徒を募集し、2回の選抜試験をパスして初めて入学できる。そして、入学後も毎年能力が低い10%の生徒が学校を去らなければならず、生徒たちは真剣にトレーニングに取り組んでいる。現在指導している教員は全員本国の専門家で、元代表選手もいるという。今後は欧州などから優秀なコーチを呼びよせることも考えているそうだ。また、ドイツなど国外のサッカー動画も教材として取り入れているほか、欧州や中東地域への留学や短期トレーニングも行っている。
東アジアサッカー界は、男子では日本・韓国、女子では日本・中国が引っ張って地域のレベルを高めている。そして、とくに女子は北朝鮮が存在感を示している状況だ。政治的な理由やドーピング問題で参加ボイコットや出場停止といった事態がしばしば発生するのは残念である。
平壌のサッカー学校が完成したのは2013年5月とのこと。まだまだ始まったばかりといった印象だが、この先もしっかりと学校運営や青少年選手の育成が行われれば、男女ともにナショナルチームの選手層や実力が高まってくるかもしれない。東アジアサッカー界の更なるレベルアップのためには、歓迎すべきことだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)