1903年に日本で最初に上演された
オペラ「オルフェオ」のエウリディーチェ役を、東京音楽学校在学中に歌ったという三浦環(みうら・たまき)。彼女は若い時から大変な美人で、和服に袴姿という“ハイカラ”な姿の彼女が通ると、みんな外へ出て見物したほどでした。しかも、その声は晩年になっても衰えず、60歳を過ぎても少女のような声をしていたそうです。
1914年に渡欧した彼女は、翌年5月ロンドンにて
オペラ「蝶々夫人」の蝶々夫人役でデビュー、大成功を収めます。その後は蝶々夫人役で世界中を飛び回り、アメリカのメトロポリタン歌劇場では名
テノール歌手、
カルーソと共演。ローマでは作曲者
プッチーニに絶賛されるなど、1935年までに出演2,000回の記録を作りました。帰国後も、彼女自身による日本語訳歌詞で蝶々夫人を歌い続け、精力的に活動しました。
日本人最初の国際的な
プリマドンナとして、三浦環の名前は今もオペラの歴史に刻まれています。
ある晴れた日に〜歌劇「蝶々夫人」より 作曲 Giacomo Puccini
1998 YAMAHA CORPORATION
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