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「名古屋走り」って何?こんなにあった地方“道交法”

 都道府県の中で4年連続交通事故死者数ワースト1を記録した愛知県の警察本部は、不名誉を返上すべく、今月12日から「名古屋走り」の名称で悪評の高い乱暴運転の撲滅作戦に乗り出した。タクシーやバスに交通の流れを緩める“ペースカー役”を要請するほか、信号のタイミングを調整し、速度超過の車ほど赤信号に引っかかりやすくするというが、そもそも「名古屋走り」って何? 調べてみると地方独自の“道交法”が多数存在することがわかった。

 【名古屋走り】

 「信号が変わる際、黄信号なら当たり前に進入し、赤信号でも状況次第で強引に進入する運転が『名古屋走り』と言われているようです」

 こう解説するのは名鉄名古屋タクシーの加藤靖彦営業部長。大通りで速度制限を無視したり、ウインカーをつけずに車線変更する行為も「名古屋走り」に入るという。

 「愛知県の車両保有台数は全国一で、他県に比べ幹線道路が広いため、信号待ち時間が長い。それで、つい横着な運転をする人が多いのではないか」と加藤氏は言う。

 【松本ルール】

 長野県松本市は、運転免許保有者に対する事故率が県内トップ。その原因として「松本ルール」が指摘されている。アルピコ自動車学校松本校の高原久登・業務副部長によると、(1)赤信号になっても前車について右折する(2)対向車が左折するすきに右折する(3)優先道路に出る際に一時停止しない−行為を指すという。

 「学校としてあえて強調はしませんが、教官が個々に注意しています。JAFの機関誌やテレビなどでも取り上げられたことから、最近は松本ルールの荒っぽいドライバーはだいぶ減った印象ですね」(高原氏)

 【伊予の早曲がり】

 交差点を右折する際に急発進し、対向車線の直進車よりも早く曲がりきる「伊予の早曲がり」(愛媛)も有名。大手証券松山支店に赴任歴のある会社員(35)は前任者から「営業車で信号待ちする際、対向車が停止線を越えていたりエンジンを吹かしていたら“早曲がり”に気をつけろ」と忠告されたという。

 【山梨ルール】

 公共交通機関が少なく、人口1000人あたりの自家用車保有率が全国3位の山梨県も、交通事故死者数は常に全国上位。この背景には「山梨ルール」があるという。

 山梨に12年間在住した随筆家の荒川じんぺいさんは、「右折車が先に曲がったり、片側一車線道路で対向車線から追い越すという無謀運転に、移住当初は驚きました。現在は長野県に住んでいます。罰則強化で(山梨ルールも)改善されたと思いますが…」と言う。

 【播磨道交法】

 2003年、地元の神戸新聞に「播磨道交法」が列挙された。それによると、《先に入った車が(右折でも)優先》《横断歩道を人が歩いていても通れるスペースがあればすり抜ける》《スペースさえあれば割り込み可》《クラクションで道を空けさせる》など、とんでもない“法律”がまかり通っているという。

 □ □ □

 対向車のパッシングが関東は「お先にどうぞ」だが、関西は「先に行く」など、地域によって“交通ルール”は大きく異なる。この春、初めての土地をドライブする人は、ご注意ください。

ZAKZAK 2009/03/24

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