第153号 2008(平成20)年1月20日

広島女学院同窓会報

新しい年を迎えて
同窓会副会長 塩冶 みはる
 新しい年を迎え、今年こそ平和な一年でありますようにと祈らずにはおられません。
 同窓会本部では、毎年ゲーンス先生の誕生日に近い土曜日にホームカミングデーを開催していますが、システムを新しくして、今年で10回目を迎えます。つまり還暦の同窓生を中心に10歳年上の70歳、一回り下の48歳の三世代で、企画、運営を務めていただくわけです。このシステムは、好評でほぼ定着してきました。同窓会本部だけでは考えられないような新しい良い企画が生まれ大変心強く思っております。また「ホームカミングデーを毎年楽しみに待っています」という声も多く寄せられています。広島女学院を卒業し、長く広島女学院から遠ざかっておられた同窓生の方々も再び母校のことを思い、同窓会のために思いをお寄せくださいまして感謝いたします。
 2008年は70歳の方々にとりましては2回目の当番となります。テーマは「輝くあやめたち」で開催は4月26日(土)です。多くの同窓生のご参加をお待ちしています。詳しくは別紙をご覧ください。
 昨年同窓会は、ゲーンス幼稚園の子どもたちに実のなる木を寄付させていただきました。全国代表者会議の懇親会にご出席くださった菊野秀樹園長先生との雑談で子どもたちが「実のなる木があるといいな」と言っていることをお聞きしました。いつの日か多くの実がみのることでしょう。子どもたちの笑顔が目に浮かびます。
 さて、同窓会は今年同窓会の歴史を次の世代に伝える作業に取り掛かりたいと思っています。発端は東京支部に残されていました貴重な記録です。同窓会東京支部ができましたときのいきさつや当時の役員のお名前が手書きで記されています。各地の歴史を一冊にまとめ同窓会の歴史として残したいと思っていますのでどんな記録でも結構です。ぜひ本部へお送りください。
 悲しいお知らせです。いつも同窓会のために祈りご尽力くださった山本知子(秦)先生が昨年天に召されました。先生のご遺志を継ぎ同窓会のためによき働きができますように努力いたします。
 今年も同窓会にご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。



2008年 ホームカミングデーのお知らせ

テーマ「輝くあやめたち」


 スクールスピリット「我らは神と共に働く者なり」を心に刻んで母校を巣立っていかれた“あやめたち”のみなさま、お元気ですか。
 創立122年目の春、恩師の先生方もお招きして、心あたたまるプログラムを用意しておりますので、友を誘い合ってお帰りください。お待ちしています。

日時 2008年4月26日(土) 10:30〜13:30
場所 リーガロイヤルホテル広島
会費 8,000円

2008年ホームカミングデー実行委員会
当番学年 高校8・短大7・大英8
高校18・短大17・大英18
高校30・短大29・文英12・文日12

問合せ
同窓会事務局 PHONE・FAX 082-221-1059



山本知子さんを偲んで
 10月4日、山本知子さんのご召天の知らせをいただき、私はその場に立ちつくしてしまいました。2度目のご闘病のことは知っていましたが、今回もまたお元気になられることを祈り、そして信じていました。
 山本知子さんというより、私にとっては秦先生として大学卒業後17年ぶりに再会したのが、銀座教会でした。それ以来23年が経ちましたが、その日のことは昨日のことのように思い出されます。当時、先生が山本學さんと結婚されたことは有名なことでしたが、そこでお会いするとは予想もしませんでした。このことがきっかけで秦先生から同窓会での手伝いをとお誘いがありました。この奉仕が先生と地上でのお別れをする時まで続くことになろうとはこれもまた予想だにしなかったことでした。
 先生は家庭に入られ、裏方に徹したお忙しい生活になられても、時間をつくり同窓会のために大きな働きをされました。被爆者として、生き残った者の使命として常に平和に向き合い核廃絶の問題について鋭く指摘、今では関東ブロックが毎年続けている原爆死没者を追悼する「夏雲の集い」を発案、実現するために力をつくされました。
 私たち同窓生に多くの思い出とメッセージを残して逝かれた山本知子さん。去る11月15日、日本基督教団銀座教会において、ご遺族の山本學さんのご協力で「山本知子さんをしのぶ会」を行いました。この日、全国から同窓生を中心に約百名が集まり、東京支部の松尾みどりさんの司会で開会、礼拝の後、写真による足跡の紹介と思い出を話す時をもちました。残念ながら時間の都合で、全員の方にはお話をしていただけませんでしたが、アメリカ留学時代のこと、片柳寛元院長、アメリカの田村秀子さんから届いたメッセージ、大学クワイヤ、同窓会でのことなどなど涙と笑いもある「しのぶ会」でした。
 大事な方を亡くされた山本學さんのお悲しみの深さを思いますが、同時に先生は全てのことを予見されていたようにも感じます。先生とは地上でのお別れをしましたが、ご病気から解放され、これまでのように颯爽とウイットに富んだ温かいメッセージを天国からお送りくださるものと待っています。(高井 浩子 高14回、大英14回)



クワイヤアイリス結成10周年記念コンサート
 11月2日、大学クワイヤOG合唱団クワイヤアイリスの十年越しの大きな夢が広島県民文化センターホールで花開きました。教会音楽や黒人霊歌を盛り込んだ多彩なプログラムにのせて、580名ものお客様に私たちの歌声を聴いていただくことができ、メンバー一同、感謝と喜びで胸を熱くしました。
 1997年の合唱団結成当時を振り返りますと、牛田公民館に小さな子どもを連れて集まり、聖歌隊現役時代の曲を懐かしく歌うことから始めたのを思い出します。20歳代から70歳代までの約40名のメンバーは子育てや家事、仕事などで忙しい中、月2回の練習を重ね、ホームカミングデー、大学キリスト教の時間や式典、海外の大学生とのジョイントコンサートなど、発表の機会をいただきながら今日まで参りました。練習に皆が集うたびに青春を過ごした年代は異なっても、変わらない広島女学院スピリッツでメンバーの心はすっと一つにまとまり、小玉妙先生の熱心なご指導のもと楽しく充実した時間を持っています。特に、50年以上前に黒人宣教師シャーロット・オルストン先生からクワイヤが受け継いだ黒人霊歌を歌う時は、今でも私たちの魂の静かな叫びが呼び覚まされ、生きる力を与えられるような気がします。
 今回のコンサートにメンバー一人一人が注いだ情熱は燃え尽きることなく、聴衆の皆様の心と私たちのハーモニーが会場で溶け合う素晴らしい瞬間を実感できたことは、次のステップを踏み出す大きなパワーとなりました。私たちの活動をあたたかく見守ってくださる多くの方々や家族に感謝し、次なる目標に向かってこれからも歩んでいきたいと思います。



お願い
 高女56回、2年4組にいらした山岡さんについての情報をお寄せください。  山岡さんは、昭和20年8月6日、二葉の里の第二総軍司令部暗号通信室にて被爆され亡くなったのではないかと思われますが、山岡さんの下のお名前とその当時の状況が明確でないため広島女学院幟町校地にあります慰霊碑にはお名前が刻まれておりません。山岡さんのご友人から、被爆当日に亡くなられているはずなので慰霊碑にそのお名前を刻んで欲しいとの申し出がありました。  同窓会では、広島女学院報を通じ皆様方からの情報提供をお願いすることとなりました。ご存知の方はぜひ同窓会本部までご連絡ください。
PHONE 082−221−1059


同窓生は今
NHKアナウンサー 杉浦 圭子さん(広島市在住)
 去年のNHKの異動で、広島放送局に帰ってきました。そして、「私を育てていただいた広島女学院で、娘も…」という長年の夢がかない、母娘で12年ぶりの広島暮らしを始めました。どうして、こんなに母校が好きなのか…、時々自分でも不思議になります。
 中学時代は、放送部で放送劇に取り組んだり、文化祭審議実行委員会の委員長を務めて校門の飾り付けをしたりなど、可愛らしい思い出が沢山あります。高校時代には、放課後の教室で掃除をしながら宝塚歌劇の主題歌を熱唱していました。その雄姿(?)を覚えてくれている同級生も多いことでしょう。年齢より幼くて、起きていても夢を見ているような生徒でした。そして、学校と自宅を往復するだけの単調な日々を、ぼんやり過ごしました。
 だから、広島女学院の良さに気付いたのは、社会に出てからです。アナウンサーとして、様々な教育問題を取り上げ学校現場などへ取材に行くと、子どもたちは大変な緊張感・疎外感の中で生きていました。私の学校生活とは大違い。「長閑にボーっとすることが保証されている」、というのは、実は贅沢なことだったのですね。広島女学院は、先生も生徒も個性派ぞろいで、遊び人も真面目な人も大人っぽい人も幼稚な人もいたけれど、皆が仲良しだったから、私は安心して自分を出すことができました。そして、国の内外から様々なお客様を迎えて交流したり、社会奉仕活動を行ったり、という広島女学院では当たり前の体験が、自分の中で『真珠の核』のような働きをしてくれていたことにも思い当たりました。
 NHKに入局して、4半世紀以上。これまで様々なジャンルの番組を担当してきました。そんな中で、最も大切にしてきたのが『被爆・平和関連の仕事』です。NHK特集「夏服の少女たち」やNHKスペシャル「サダコ」「核の時代に生きる人間の記録」、被爆60年の「平和コンサート」のような大型番組から、数分間の短いラジオ・リポートに至るまで、文字通り心を込めて伝えてきました。そして去年の8月は「ヒバクシャからの手紙」10月には「ラジオ文芸館・被爆短編小説」で朗読も担当しました。
 被爆者の方々の思いを伝え続けることが、広島で生まれ育ち被爆二世でもある私の務めだと思っています。不器用なアナウンサーだから形は歪かもしれませんが、これが私にとっての『真珠』です。


プロフィール
広島市生まれ。 高校29回卒。早稲田大学第1文学部卒。NHKチーフ・アナウンサー。東京・大阪・広島の各NHK放送局に勤務。
これまでの担当番組
ニュースワイド近畿」「7時のニュース」「歌謡パレード」「紅白歌合戦」「朝の連続テレビ小説 青春家族」「ニュースポートひろしま」「教育TODAY」「首都圏ネットワーク」「少年少女プロジェクト特集『聞きたい、十代の言い分』」「生活ほっとモーニング」「芸術劇場・演劇」「NHK俳句」など。
 
支部会・地区会だより
東北ブロック
9月15日(参加者10名) ホテルプリシード郡山
  黙祷の後、讃美歌を歌い、塩冶同窓会副会長のお祈りで会を始めました。司会は音山前支部長にお願いし、窪田支部長より4月の広島での全国代表者会議のお話をうかがい、土井則子さんより平成18年度の支部会会計報告がありました。
 その後、古屋同窓会会長より広島女学院の様子等のお話を伺うことができ、楽しく1日を過ごしました。最後に讃美歌を歌い、閉会しました。
広島地区
10月19日(参加者70名) アンデルセン
  上野同窓会副会長の礼拝に始まり、黒瀬理事長・院長先生、今田学長先生、勝部中高校長先生から学校の現状などをお話しいただきました。又、古屋同窓会会長より同窓会の様子などを伺いました。ゲストに山田典子さん(高39回・文日21回)と細土ゆかりさん(高39回・文日21回)をお迎えし、マンドリンとピアノを演奏していただきました。大変素晴らしい演奏で、なつかしいおだやかな親睦のひと時を過ごさせていただきました。



福岡支部
10月20日(参加者22名) 大名華風
  大分支部、佐賀支部からもご参加くださり、和やかなひと時を過ごす事ができました。10年前から外国の方にボランティアで日本語を教えておられる伊集院和子さん(高15回・大英15回)が日頃のクラスの様子をエピソードを交えながら楽しく話してくださいました。自称「定年のないボランティア」として生き生きと活動しておられる姿はとてもさわやかで、皆で応援の拍手を送りました。


愛媛・高知支部
12月1日(参加者15名) 伊予鉄会館2F「北京」
 「ぜひ年内に」という思いで12月1日に開きました。当日は会長はじめ本部から四名の役員さんたちが駆けつけてくださり、小さい集いながら、笑い声に満ちた楽しい交わりのひと時を過ごしました。
 外見は多少変っても、今年くらいの元気さでまたお会いしたいと願い、同時に今回出席できなかった友のことに思いを馳せたことでした。



佐伯地区クリスマス会
12月3日(参加者14名) 宮島口「コーラルホテル」
 
 例年のように第1部をクリスマス讃美礼拝とし、第2部は会食しながら楽しい交わりの時を持ちました。



同窓会バザー 報告とお礼
  12月4日の中高文化祭に合わせて開催しました。同窓会館で手作りケーキの喫茶を開き、校庭では同窓生からの献品を主に、幹事製作のクリスマスリース、同窓会グッズ、衣類や食品の販売を致しました。皆様のご支援に深く感謝申し上げます。収益は本部運営に大切に使わせていただきます。


新グッズ紹介
 2007年11月より 2種類の同窓会グッズが加わりました。今までのグッズともども、ご利用ください。


一筆箋(6柄) 1冊400円(20枚綴り/冊)
 同窓生が描いたボタニカル・アート6柄、125mm×182mmの便せんです。表紙には「広島女学院同窓会」と植物名が印刷されていますが、中の便せんには植物画のみです。
  横罫/縦罫の下敷きが付いています。


ボールペン、シャープペンシル 1本300円
 ラバー付きで書きやすい、やさしい色合いの3色が仲間入りしました。

PHONE 同窓会事務局 082-221-1059