条例づくりに市民も参加

 苫小牧市民参加条例の素案がまとまった。まちづくり計画の指針や条例、規則の制定、改廃などに、市民が加わる権利を条文化した。市民団体の推薦者や公募委員らでつくる市民自治推進会議に諮問し、パブリックコメント(PB)募集などを経て原案をまとめる。9月市議会に提案、2009年4月施行を目指す。
 昨年4月施行のまちの憲法・市自治基本条例に掲げた市民がまちづくりに参加する権利をルール化する。
 総合計画や環境基本計画、福祉のまちづくり推進計画といった市全体にかかわる計画は、細かな規定ではなく骨子や指針づくりを参加の対象とし、「素案ができた段階で意見を求める」という。
 義務を課したり、権利を制限する条例、使用料や市民が負担する料金などの額、市税の税率、介護保険料などの保険料率や減免規定にも、市民の意見を反映できるようにした。
 参加方法は審議会や市民会議、意見交換会、公聴会、説明会、アンケートや聞き取り調査、パブリックコメント、政策提案制度を挙げている。
 素案は、市のホームページで公開している。公共施設などで配布する用紙やホームページでPBを募る。市民会議は、6月末をめどに答申する。
 

お盆出荷用のキク栽培

グラジオラスの球根植え込みに忙しい花卉農家
 苫小牧市内の花卉(かき)農家で、キクの苗などの植え込み作業が始まった。お盆出荷用で、ゴールデンウイーク返上で作業が行われている。
 市内植苗で年間数十万本のキクやユリなどを出荷している斎藤謙吉さん方は家族総出。一列100メートルの畝が何列も並ぶ畑で、早朝から苗の植え込みや低温対策用のビニールシート掛け作業などに追われている。
 パート従業員2人も雇用し、グラジオラスの球根植え込みも同時スタート。畝に敷いた升目付きのネットを目安にしながら、均等間隔で一つ一つ手作業で植え込んでいる。
 斎藤さんは「近年は温暖化の影響で天候が高温小雨の傾向にある。昨年も花の生育が早まり出荷に大きな影響が出た。今年は安定した気候で順調に育ってほしい」と話していた。
 

ゼウス閉店
 JR苫小牧駅南口の商業施設「ZEUS CITY」(ゼウスシティー)が30日、営業最終日を迎えた。市民らが列をつくるといった場面も無く、通常通りの営業風景だった。
 26―29日、20―80%割引の最終売り尽くしセールを実施。29日は90%割引で売り出した店もあり、最近では見られなかったにぎわいを見せていた。
 最終日まで営業したのは主に2―3階の直営、テナント12店で、29日までの割引率のまま残りの商品を販売した。接客は一部テナントを除き、今までと同様に同店の従業員らが各店を掛け持ちする形で対応。開店後は少しずつ客が増えたものの、「何もない」と帰る客の姿が見られた。
 ゼウスは、札幌市の不動産投資コンサルティング会社「ゼウス」(森井隆幸社長)が管理運営し、丸井今井苫小牧店閉店から約1年後の2006年11月にオープン。約65店が出店し、新たなまちの「顔」として期待された。しかし、初年度目標を来場者145万人、売り上げ75億円と掲げたものの、フロア展開が不十分なために客足は伸びず、テナント撤退も相次いだ。立て直しを図るべくリニューアルするものの集客力にはつながらず、今年3月に入って、文書を報道各社に郵送する形で、4月末休業を明らかにした。
 

【白老】消費者協会が大町商店街に

 NPO法人白老消費者協会(牧野正典理事長)は、白老町内大町の空き店舗を活用して、新事務所兼店舗を開所した。お年寄りや主婦が気軽に立ち寄ることができる交流拠点として、商店街活性化などへの期待も高まっている。
 新事務所兼店舗は300平方メートル。通りに面した店舗部分で、地産地消の消費を促進を図る野菜や海産物、加工品のほか、会員が手作りした工芸品やリサイクル用品を販売。また、高齢者がお茶を囲んで談笑できるくつろぎ空間を設け、町民が気軽に足を運んで情報交換できる場にした。
 従来の事務所は、しらおい経済センター2階。町民に分かりづらかった上、狭かった。JR白老駅内の「ふれあいステーション」も一緒に引っ越した。
 牧野理事長は「お年寄りをはじめ、多くの町民が足を運んで、情報交換の場として活用してほしい」と話した。新事務所兼店舗では、悪質商法被害の未然防止や安全で安心な消費生活に関する情報発信を進めながら運営していくという。
 

クイズを楽しもうこどもの日

 君は何問解けるかな―。苫小牧市博物館が出題するクイズを解いてもらうイベント「博物館からの挑戦状」が、こどもの日の5月5日に開かれる。制限時間内に全問正解したチャレンジャーには賞品が贈られる。
 正午と午後3時からの2回、問題を変えて実施する。小学生以上の市民(幼児は保護者同伴)で、先着60人。常設展示物を参考に3択式の6問を30分で解く。
 館内には展示物についての質問に3回まで答えてくれる「お助け学芸員」が4人いて、正解を導く助っ人にできる。できたら採点してもらい、間違っても制限時間内なら何度でもやり直せる。
 博物館は当日無料開放。こどもの日映画会も実施し、午前10時と午後1時から「ドラえもん のび太の日本誕生」、午後3時から「失われた文明 アフリカ奪われた栄光」を講堂で上映する。企画展「苫小牧市所蔵美術展~街をいろどるアートたち」も開催中。
 

ページ内に掲載の記事・写真など一切の無断転載を禁じます。
苫小牧民報社