ロンリー・ハート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロンリー・ハート
イエススタジオ・アルバム
リリース
録音 1982年11月-1983年7月
ジャンル ポップ・ロックニュー・ウェイヴプログレッシブ・ロック
時間
レーベル アトコ・レコード
プロデュース トレヴァー・ホーン、イエス
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 2位 (オランダ)
  • 3位 (スイス)
  • 5位(アメリカ)[1]
  • 7位 (スウェーデン)
  • 8位 (ノルウェー)
  • 9位 (オーストリア)
  • 12位(日本)[2]
  • 16位(イギリス)[3]
  • イエス アルバム 年表
    クラシック・イエス
    (1981年)
    ロンリー・ハート
    (1983年)
    9012ライヴ
    (1985年)
    ミュージックビデオ
    「Owner of a Lonely Heart」 - YouTube
    「Hold On」 - YouTube
    「It Can Happen」 - YouTube
    「Leave It」 - YouTube
    テンプレートを表示

    ロンリー・ハート』(90125)は、1983年に発表されたイエスアルバム。それまでのプログレッシヴなサウンドとは打って変わり、ポップな作風である。ちなみに原題の「90125」という数字は、ただの発売当時のレコードの品番であり、深い意味はない。解散していたイエスの再結成アルバムとして話題となった。

    概要[編集]

    このアルバム発表時のメンバーは、ジョン・アンダーソン(ボーカル)、クリス・スクワイア(ベース、ボーカル)、トレヴァー・ラビン(ボーカル、ギター)、アラン・ホワイト(ドラムス)、トニー・ケイ(キーボード)の5人。そしてプロデュースは、スタジオ・アルバムとしては前作となる『ドラマ』でボーカルを担当していたトレヴァー・ホーンが手掛けている。ただし、レコーディングにおいて、トニー・ケイはほとんど演奏に参加しておらず、スタジオ・ミュージシャンとして参加していたチャールズ・オリンズがキーボードのほとんどを弾いている[要出典][4]

    イエスの代表作『こわれもの』(1972年)、『危機』(1972年)とは大きくサウンドが異なり、ポップでモダンなロックに仕上がっており、歌詞も複雑で抽象的なものではなくなっている。その象徴的な楽曲が、アルバムの邦題にもなっている「ロンリー・ハート」である。この曲では音楽プロデューサーのトレヴァー・ホーンの存在が大きく、彼の手によるサンプリングやリバーヴの処理が曲の持ち味に貢献している。この曲は、現在のところイエス唯一の全米Billboard Hot 100における1位獲得作品で[1]、アルバムのヒットを牽引した。 また、ロジャー・ディーンによるイエスのロゴマークがなくなり、簡素なアルバム・ジャケットになっている。

    日本に於いては、1曲目の「ロンリー・ハート」が、日産・バサラ三洋電機(パナソニック)eneloopUCC上島珈琲「クリア」に使われ、最近ではジャン・レノ妻夫木聡水川あさみドラえもんの登場人物に扮するトヨタ・ノアにも使われるようになった。また2012年に放送されたテレビアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』の一部の回のBGMで、「ロンリー・ハート」と似たようなサウンドが使われている[5]

    この成功を受けて、次作『ビッグ・ジェネレイター』(1987年)も同じ音楽性を打ち出したが、セールス的にはそれほど成功しなかった。

    収録曲[編集]

    #タイトル作詞・作曲時間
    1.「ロンリー・ハート - "Owner Of A Lonely Heart"」トレヴァー・ラビン/ジョン・アンダーソン/クリス・スクワイア/トレヴァー・ホーン
    2.「ホールド・オン - "Hold On"」アンダーソン/ラビン/スクワイア
    3.「イット・キャン・ハプン - "It Can Happen"」スクワイア/アンダーソン/ラビン
    4.「変革 - "Changes"」ラビン/アンダーソン/アラン・ホワイト
    5.「シネマ - "Cinema"」スクワイア/ラビン/ホワイト/トニー・ケイ
    6.「リーヴ・イット - "Leave It"」スクワイア/ラビン/ホーン
    7.「アワ・ソング - "Our Song"」アンダーソン/スクワイア/ラビン/ホワイト/ケイ
    8.「シティ・オブ・ラヴ - "City of Love"」ラビン/アンダーソン
    9.「ハーツ - "Hearts"」アンダーソン/スクワイア/ラビン/ホワイト/ケイ

    リマスター盤ボーナス・トラック[編集]

    2004年にCDのリマスター盤が発売された。音質の向上が図られている他、以下のボーナス・トラックが追加収録されている。

    1. リーヴ・イット(シングル・ミックス) - "Leave It" (Single Remix)
    2. メイク・イット・イージー - "Make It Easy"
    3. イット・キャン・ハプン(シネマ・ヴァージョン) - "It Can Happen" (Cinema Version)
    4. イッツ・オーヴァー - "It's Over"
    5. ロンリー・ハート(エクステンデッド・リミックス) - "Owner Of A Lonely Heart" (Extended Version)
    6. リーヴ・イット(ア・カペラ・ヴァージョン) - "Leave It" (A Capella Version)

    参加メンバー[編集]

    脚注[編集]

    1. ^ a b Yes - Awards : AllMusic
    2. ^ 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』(オリジナルコンフィデンス/1990年/ISBN 4-87131-025-6)p.73
    3. ^ ChartArchive - Yes - 90125
    4. ^ プロモーションビデオにエディ・ジョブソンの姿を数カットで確認できる。
    5. ^ ちなみにエンディングテーマは「ラウンドアバウト」が使われている。