ルイ・ロルティ

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ルイ・ロルティ(Louis Lortie, 1959年4月27日 - )はフランス系カナダ人ピアニスト。1997年からはベルリン在住[1]

経歴[編集]

カナダモントリオール生まれ。アルフレッド・コルトーの弟子であるイヴォンヌ・ユベールに師事し、ウィーンではディーター・ヴェーバー、のちアルトゥール・シュナーベルの弟子レオン・フライシャーに師事した。13歳でモントリオール交響楽団と共演してデビューし、3年後にはトロント交響楽団と共演し、中国と日本でも演奏した。

1984年度のブゾーニ国際ピアノコンクールで第一位を獲得し、同年、リーズ国際ピアノコンクールでも第四位を獲得。1992年にはカナダ勲章オフィサーを、94年にはケベック国家勲章シュヴァリエを授与され、ラヴァル大学から名誉博士号を授与された。イタリアのイモラ国際ピアノアカデミーで教鞭を執っている。2016年からはエリザベート王妃音楽教会でマスター・イン・レジデンスを務める。

シャンドスレーベルから30以上の録音を発表している。レパートリーはモーツァルトからガーシュウィン、ストラヴィンスキーまで多岐にわたっているが、特にショパンに関しては練習曲全曲(1986年)や前奏曲(1998年)に加え、2010年からの4度にわたる選集CDを発表し、ベートーヴェンでは1991年から2010年にかけてピアノソナタ全集を完結させた。また、1988年、89年にラヴェルのピアノ独奏曲全曲を録音しており、ショパン、ベートーヴェン、ラヴェル弾きとして評価されている[2]。近年もリストの「巡礼の年」全曲(2011年)やオペラ編曲集(2013年)、フォーレのピアノ曲集(2016年)のような古典的な曲から、ルトスワフスキ(2012年)のような現代曲まで録音している。デュオでは、エレーヌ・メルシエ(fr:Hélène Mercier)との共演が多く、モーツァルト、シューベルト、ラヴェル、プーランク、ラフマニノフ、サン・サーンスのCDをシャンドスから発表した。

脚注[編集]

  1. ^ louislortie.com”. 2017年5月18日閲覧。
  2. ^ NHK交響楽団第1743回定期公演Cプログラム”. 2017年5月18日閲覧。

外部リンク[編集]