ピアノソナタK.533/494

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ドーラ・シュトックによるモーツァルトの肖像画(1789年)

ピアノソナタ ヘ長調 K. 533/494は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲したピアノソナタ旧モーツァルト全集では第18番新モーツァルト全集では第15番とされる。

概要[編集]

2つのケッヘル番号が並べられているのは改訂や異稿などではなく、3つの楽章のうち第1楽章と第2楽章(K. 533)が1788年、第3楽章(K. 494)が1786年、と異なる時期に書かれたからである。1788年1月3日に自作カタログに記載され、同年にホフマイスター社から出版された。

第3楽章のロンドは1787年に単独で出版されている(旧モーツァルト全集では『ロンド第2番 ヘ長調 K. 494』として出版された)が、ピアノソナタとしてまとめるにあたってカデンツァおよび27小節にわたる終結部が追加された。アルフレート・アインシュタインは第1、第2楽章と第3楽章の様式の不一致を指摘しつつも、第3楽章の短調のエピソードの見事さを評価し、「あまりに豊かで完全なので、門外漢は『様式の分裂』に気づかないだろう」と評している。

後に、ノルウェーの作曲家エドヴァルド・グリーグによって『第16番(旧第15番)ハ長調 K. 545』と共に2台ピアノ用に編曲されている。

曲の構成[編集]

楽曲が用いられた作品[編集]

外部リンク[編集]