ツィルニトラ

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ツィルニトラ(Zirnitra)とは、東ヨーロッパの西スラヴヴェンド地方(今のドイツ連邦共和国ブランデンブルク州メクレンブルク=フォアポンメルン州)の伝説に登場するとされていた黒いドラゴンで、魔法の神でもあった。ジルニトラとも呼ばれる。「Zir」と言う場合もあるとされた。由来は、ヴェンド人が侵略してくるサクソン人と戦ったとき、ツィルニトラ旗が軍旗として使われた場面と言われていた。そこから派生し「魔術的な力が与えられた者」という意味にもなった、と論じられていた。しかし、これらの文献および発掘は捏造だった。

プリルヴィッツの偶像[編集]

ツィルニトラは「プリルヴィッツの偶像」(Prillwitz idols)の1つである。18世紀に発見されたツィルニトラをはじめとするこれらの偶像は地元の鍛冶屋らがねつ造したものであると19世紀末ごろに真贋論争の決着がついた[1]。ツィルニトラは蛇型の偶像で「発見」された[2][3]

脚注[編集]

  1. ^ Pre-Christian Slavic writing)参照の事(英語版記事)。
  2. ^ [1]。GIF2参照の事。絵では茶色の蛇である。
  3. ^ ツィルニトラ偶像写真はこのリンク先になる(ロシア語「Цирнитра」、ロシア語リンク先も参照の事)。[2]

資料[編集]

  • Andreas Gottlieb Masch、Daniel Woge共著、‘Die gottesdienstlichen Alterthümer der Obotriten, aus dem Tempel zu Rhetra, am Tollenzer-See ’出版者:Rellstab, 1771. 

関連項目[編集]