チシマアマナ属

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チシマアマナ属
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉類 Monocots
: ユリ目 Liliales
: ユリ科 Liliaceae
: チシマアマナ属 Lloydia
学名
Lloydia Salisb.[1]
和名
チシマアマナ属
  • 本文参照

チシマアマナ属(チシマアマナぞく、学名:Lloydia 、漢字表記:千島甘菜属)はユリ科の1つ[1]

特徴[編集]

多年草。地下に外被鱗茎がある。根出葉があり、花茎に少数の葉がつく。は白色または黄緑色。花被片は6個あり、漏斗状になり平開しない。腺体があるものとないものがあり、花被片は花後にも枯れたまま果期まで残る。雄蕊は6個あり、花被片より短い。子房は上位で3室あり、多数の胚珠がある。果実蒴果で、倒卵形またはやや球形になる[1]

分布[編集]

地中海沿岸、東アジア、北アメリカに約20種あり、日本には2種ある[1]

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日本に分布する種[編集]

  • チシマアマナ Lloydia serotina (L.) Rchb.[2] - 1つの花茎に1花がつく。花被片の基部に腺体がある。日本では、北海道、本州の中部地方以北に分布し、高山の岩地に生育する。国外では、千島列島、樺太、朝鮮半島、中国大陸、ヒマラヤ、コーカサス、北アメリカ、ヨーロッパなど北半球の寒帯に広く分布する[1][3]
  • ホソバノアマナ Lloydia triflora (Ledeb.) Baker[4][5] - 1つの花茎に1-5花がつく。花被片に腺体がない。日本では、北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の草原に生育する。国外では、朝鮮半島、中国大陸、千島列島、樺太、カムチャツカ、シベリア、北アメリカに分布する[1]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 『日本の野生植物 草本I 単子葉類』pp.21-38
  2. ^ チシマアマナ「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  3. ^ 『新牧野日本植物圖鑑』p.863
  4. ^ E. C. Stuart Baker (1864–1944; 鳥類学者) もしくはジョン・ギルバート・ベイカー (1834–1920; 植物学者)
  5. ^ ホソバノアマナ「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)

参考文献[編集]