オーロラの救世主

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オーロラの救世主
エレクトリック・ライト・オーケストラスタジオ・アルバム
リリース
録音 ミュンヘン、ミュージックランド・スタジオ(1976年7月)
ジャンル ロック
時間
レーベル ジェット・レコード(イギリスの旗
ユナイテッド・アーティスツ・レコードアメリカ合衆国の旗
プロデュース ジェフ・リン
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 6位(英国)
  • 5位(米国)
  • ゴールドディスク
  • 200万枚(RIAA
  • エレクトリック・ライト・オーケストラ アルバム 年表
    フェイス・ザ・ミュージック
    (1975年)
    オーロラの救世主
    (1976年)
    アウト・オブ・ザ・ブルー
    (1977年)
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    オーロラの救世主』(オーロラのきゅうせいしゅ; A New World Record)は、1976年に発表されたエレクトリック・ライト・オーケストラ(ELO)のアルバムジェフ・リンのポップ路線が徐々に完成しつつあるELO過渡期の作品である。

    エルドラド』(1974年)や『フェイス・ザ・ミュージック』(1975年)等の作品を経て、ELOはその音楽性を確立しようとしていた。 アルバムタイトル「A New World Record」は、ミュンヘン・オリンピックのテレビ中継の「世界新記録」というテロップから取ったものである。

    アルバムには「タイトロープ」「テレフォン・ライン」「ドゥ・ヤ」といったヒット曲が収録されている。このアルバムは、英国の売上で初めてトップ10入りし、米国と英国で200万枚以上を売り上げるマルチプラチナを獲得。発売から1年間に全世界で500万枚を売り上げた。次作『アウト・オブ・ザ・ブルー』(1977年)への大きな足がかりとなる作品である。

    ELOを象徴することになるカラフルな円盤は、このアルバムのジャケットが初登場となる。

    収録曲[編集]

    A面

    1. タイトロープ - Tightrope
      2001年のズームツアーで演奏されたほか、2016年から開始されたAlone In The Univerceツアーではオープニングナンバーに抜擢された。
    2. テレフォン・ライン - Telephone Line
      1977年5月にシングルカット。全世界で大ヒットしたELOの代名詞的作品。重厚なオーケストラとコーラスを配した「ELO的POPバラード」の代表作との評価が高い。
    3. 哀愁のロッカリア - Rockaria!
      1977年2月にシングルカット。各種ベスト盤にも収録。
      タイトルの通り、「ロック」と「アリア」を融合したようなアレンジ。歌詞はアリア歌手にロックンロールを教えるというもの。
    4. ミッション - Mission (A World Record)
      遠くの星からやってきた生命体が、地球を視察するというSF的な歌詞。アルバムのタイトルソングであり、ジャケットの円盤もこの曲を意識したものであろう。

    B面

    1. ソー・ファイン - So Fine
      一見、典型的なELOポップだが、民族音楽風の間奏が挿入されているなど実験的な試みも見られる。次曲とは連結されている。
    2. オーロラの救世主 - Livin' Thing
      1976年10月にシングルカット。イギリスで4位、アメリカで13位。ミック・カミンスキーのバイオリンがイントロに大きくフィーチャーされている。
    3. アバブ・ザ・クラウズ - Above The Clouds
      ELOの曲の中ではかなり短い部類に入る。
    4. ドゥ・ヤ - Do Ya
      ザ・ムーヴ時代の楽曲のセルフカヴァー。ELO風に味付け直されており、以降のコンサートではこちらのアレンジで演奏されている。
    5. シャングリ・ラ - Shangri-La
      ザ・ビートルズの楽曲「ヘイ・ジュード」が歌詞に登場する。
    リマスター盤のボーナス・トラック
    1. テレフォン・ライン[ディファレント・ヴォーカル] - Telephone Line (Different Vocal)
    2. サレンダー - Surrender
      2006年に再発の際、シングルカットされた。
    3. タイト・ロープ[インストゥルメンタル・ラフ・ミックス] - Tight Rope (Instrumental Early Rough Mix)
    4. アバヴ・ザ・クラウド[インストゥルメンタル・ラフ・ミックス] - Above The Clouds (Instrumental Rough Mix)
    5. ソー・ファイン[インストゥルメンタル・ラフ・ミックス] - So Fine (Instrumental Early Rough Mix)
    6. テレフォン・ライン[インストゥルメンタル] - Telephone Line (Instrumental)