オリオン腕

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英語版の銀河の図、黄丸が太陽系の位置で茶色がオリオン腕である。なお、右側にある灰色部分は観測不可能範囲を表している。

オリオン腕(オリオンわん)は、銀河系の比較的小規模な渦状腕の1つであり、現時点で太陽系が通過中の渦状腕である。 オリオンの腕(オリオンうで)や、オリオン渦状腕(オリオンかじょうわん)などとも呼ばれる。


概要[編集]

銀河系の渦状腕の概略

オリオン腕は、いて腕ペルセウス腕の間に位置する比較的小規模な渦状腕であり、銀河系の半周程度の規模である。 直径は約3,500光年(1,100パーセク)、長さは約10,000 光年 (3,100 パーセク) と推定されている。

この腕は主に、地球から見てオリオン座の方向に見えるため、その名がつけられた。 太陽系はオリオン腕の内側の縁付近の存在し、約1.35億年ほどかけて通過し、隣接するペルセウス腕へと移動してゆくと推定されている。

オリオン腕に位置するメシエ天体[編集]

オリオン腕の形状[1]

オリオン腕は地球近傍を構成する渦状腕であるため、明るい天体が比較的多い。 以下に、オリオン腕に位置するメシエ天体を列記する。

脚注[編集]

  1. ^ Vázquez, Ruben A.; May, Jorge; Carraro, Giovanni; Bronfman, Leonardo; Moitinho, André; Baume, Gustavo (January 2008). “Spiral Structure in the Outer Galactic Disk. I. The Third Galactic Quadrant”. The Astrophysical Journal 672 (2): 930–939. arXiv:0709.3973. Bibcode2008ApJ...672..930V. doi:10.1086/524003. 

関連項目[編集]